離婚・男女問題の事例紹介 | 多田 大介弁護士 クオレ法律事務所

取扱事例1

• DV・暴力

ＤＶ夫との離婚

依頼者：３０代（女性）

【相談前】
相談者は夫と結婚して同居後、しばらくしてからささいなことで夫から暴力を受けるようになり、１歳の子どもがいるが、恐怖から別居を決断し、子どもを連れて自宅を出たとのことでした。
結婚期間が短く財産分与の対象となるものはないが、慰謝料と養育費を請求したいとのことでした。
調停は当事者だけで行っており、慰謝料について合意ができず、不成立となっていました。

【相談後】
速やかに離婚請求訴訟を提起しました。
相談者が暴力を受けた際の体が腫れている写真や病院に行ったときの診断書がありましたので、これらを証拠として提出し、慰謝料３００万円を請求しました。
証拠関係が確かでしたので、当方有利で和解交渉が進み、ただ、夫の資力が乏しいため、慰謝料を分割払いすることで和解ができました。

【先生のコメント】
依頼者は夫に対して恐怖感を持たれていました。
夫からの連絡はすべて弁護士が窓口になることで直接連絡が来ないようになり、安心されたようでした。
慰謝料や養育費の支払についても和解ができました。
判決よりも和解のほうが相手方も納得の上ですので、履行の可能性は高まるものと思われます。

取扱事例2

• 20年以上の婚姻期間

任意交渉で解決した事案

依頼者：６０代女性

【相談前】夫とは相当期間別居を続けていて、夫は離婚を求めているが、相談者（妻）は老後の生活の不安もあるので、離婚はしたくないと考えていました。子どもはいません。夫の代理人弁護士から離婚に関する通知が来たのでこれに対応したいとのことでした。
【相談後】当初、相談者のほうは離婚に関しては拒否する構えでしたが、夫側の離婚意思は堅く、別居期間も相当長期に及んでいるので、裁判になった場合は離婚が認められる可能性は高いものでした。この点を踏まえて、相談者は離婚に応じること自体はやむを得ないと考えるに至り、離婚自体には応じる方向で話し合うことになりました。離婚の条件については代理人間で協議することになりました。自宅以外にもマンションがあり、それらの評価等が問題となりましたが、双方で妥当な金額で合意することができ、これを含めて財産分与や年金分割に関して和解書をまとめ、協議離婚することで事件は終結しました。
【弁護士の感想】明確な離婚原因がない場合は裁判では離婚は認められないことになりますが、有責配偶者からの離婚請求でない場合は、別居期間が５年を超えてくると離婚判決が出る可能性が高く、離婚したくない側が裁判で争ってもその間の精神的、金銭的負担等を考えると、離婚自体は応ずることとし、離婚条件について、資料を出し合い、双方納得の上で合意したほうがよい場合があります。

取扱事例3

• 財産分与

財産分与対象財産について仮差押がされた事案

依頼者：３０代男性

【相談前】相談時点で当事者はすでに別居しており、相談者（夫）のほうで相談者名義となっているマンションを売却することが決まっていました。高値で売れる買い手が見つかり、当事者にとっては有利なことでしたが（住宅ローンを控除しても売却益あり）、売買契約直後に妻側からの（代理人弁護士による）仮差押が入ったため、マンションが売却できなくなり、妻側と交渉したいということで相談を受けました。
【相談後】妻側に仮差押の取下交渉をすることが妥当ですが、時間的に余裕がなかったため、親族に仮差押解放金を用意してもらい、供託することで裁判所から仮差押の執行取消をうけて無事マンションを売却することができました。その後、財産分与に関して、妻側から調停の申立があり、何回かの調停期日を経て、調停が成立しました。
【弁護士の感想】最近では都心のマンションについては値上がり傾向の中、売却益が出る場合も多くあります。夫あるいは妻の単独名義となっている場合は、夫婦共有財産とはいえ、名義人の判断だけで売却できてしまいます。財産分与の対象となる価値のある不動産等を所有している場合は、早めの対処が必要となります。