インタビュー | 梅村 大樹弁護士 梅村・長谷川法律事務所

――先生のキャリアを教えてください。

まずは比較的規模の大きい法律事務所で3年間、債務整理や交通事故、労働問題など数多くの一般民事事件や刑事事件に対応していました。
その後山梨の別の事務所へ移り、土地の境界や立ち退きトラブルなど幅広い事件を経験させていただきました。

トータルで7年半程の勤務弁護士を経て、故郷である三重県に梅村・長谷川法律事務所を開業し、現在に至ります。


――独立のきっかけも、教えてください。

生まれ育った地元で、地域社会に貢献したいという想いがあったからです。

私は桑名市の隣にある東員町出身なので、地域事情にも精通しています。
また、この辺りは都市部に比べると弁護士の数は比較的少なめです。
地域の皆さまがより安心して生活を送るためにも、少しでも貢献できればと思いました。

これまでは詐欺被害や消費者被害のご相談をお受けする一方で、子どもたちを中心に法教育や法に関する授業の実施にも注力していました。
これは、私が山梨にいたころから力を入れて取り組んでいることです。


――なぜ、法教育なのでしょうか？

　法というものへの理解や法的な考え方が一般にはなかなか浸透していません。事実や相手の意見を踏まえて、そこから論理的に何が導かれるのか、どのように自分の意見を組み立てて相手に伝えればよいのか、法的思考にはそうしたものが含まれます。最近はSNS等で流れてくる表面的な事情だけで他者を批判したり、ときには中傷したりということがありますが、子どものときから法的思考が身につけばそうしたことは減るのではないかと思います。

　また、厳密には法教育とは違いますが、刑事司法についてもあまり理解されておらず意図せず人を中傷してしまったり、あるいは詐欺等のトラブルへの対応方法がわからず被害にあったりということがあります。
　こうしたことも少しの法的な知識があれば避けられることも多いです。
　基本的には小中高生を対象にしていますが、それに限らず大学生や大人にも広く法教育や法的知識を伝えていきたいと考えています。

――先生の注力分野を教えてください。

詐欺被害や消費者被害のご相談です。
SNSによる詐欺やYouTube広告詐欺、投資詐欺、情報商材や占いサイトからの高額請求、ロマンス詐欺など、全般的に対応させていただきます。

また個人だけでなく、求人広告詐欺被害にあわれた事業者さまからのご相談も多いです。
一定期間無料で求人を載せられる契約がいつの間にか自動更新され、高額な掲載費用を求められるケースが後を絶ちません。

――金銭を騙し取るとは、許しがたいことです。

相手方との交渉や訴訟、口座の差し押さえなど、弁護士がとれる方法はさまざまです。
しかし弁護士に依頼したからといって、必ずしもお金を取り返せるとは限りません。
こうした詐欺事案では早々にお金が移されてしまい回収できないことが多々あります。

――被害者は、泣き寝入りするしかないのでしょうか。

諦めないでまずはお話を聞かせてください。
早急にご相談いただいたことで、被害額の全額を取り戻せた事例もあるのでご紹介しましょう。

依頼者さまは数十万円で、とある情報商材を購入してしまいました。
そのことをご家族が不審に思い、ご相談にいらしたんです。

――どのように解決したのでしょうか？

お話を聞く限り明らかに詐欺だったので、まずは相手方との交渉から始めました。

採る手段は事件によって様々ですが、本件の場合は入金後比較的早い時期にご相談に来られたこと、相手方の状況等から、交渉により返金される可能性があると見込まれました。直接的に詐欺だと追及するのではなく、契約が取り消されるべきものであることを中心に主張して返金を求める書面を送付しました。

――相手の反応は？

割と早期に返金に応じる旨の回答がなされました。
そこから実際に返金されるにはやや時間がかかりましたが、最終的には全額が返金されました。早期のご相談でタイミングが良かったことが一番大きいと思われます。

――依頼者も、さぞ喜ばれたことでしょう。

最初に全額返金は難しい可能性があると説明していましたので、全額返金の結果は喜んでいただけたのではないかと思います。

詐欺の手口は、年々巧妙化しています。
詐欺業者も法律をよく理解しているため、消費者契約法や割賦販売法などに引っかからないように勧誘してきます。
最近はあたかも容易に回収できるかのような広告宣伝も見られますが、実際には一度払ってしまったお金を取り戻すことは容易ではありません。
しかし、いち早く弁護士に相談すれば何かしらの策は打てるかもしれません。また、一度被害に遭うと何度も狙われることがあり、ご相談いただくことで再度の被害を避けられることもあります。

私はこれまでに数多くの詐欺事件に対応してまいりましたので、お悩みであればぜひご相談ください。

――先生の強みを教えてください。

専門家としての見解や事件の見通しを、はっきりとお伝えすることです。

詐欺被害に遭われた方全員が、最初から相手を憎んでいるわけではありません。
相手のことを、信じている方も多いんですよ。
そのような状況下で、騙されているという事実を依頼者さまにお伝えするのは大変心苦しいものです。
しかし、現実を見なければ前には進めません。
私は、相談者さまの心情に配慮しつつも事実はきちんとお伝えし、今後の動きや回収できる可能性などもはっきりとお話しするよう心がけています。
また、残念ながら私ではお力になれないとき、別の弁護士の見解も聞いてみたいというときには、可能なかぎり他の弁護士をご紹介できるようにいたします。他の弁護士と連携しての解決も可能です。

――では、弁護士としての信念はいかがでしょうか？

依頼者さまの被害を、少しでも回復させることです。

将来やお金の不安など、詐欺被害や消費者被害に遭う方々はさまざまな悩みを抱えています。
現状を変えなければという焦りから、悪徳業者に騙されてしまったということもあるでしょう。

どうすればお金を回収できるのか、戦う術はないのか、誠心誠意考えますので怖がらずに全てお話しください。

そして詐欺被害は、解決したら終わりではありません。
もう二度と同じことが起こらないように、対策をすることが大切です。
私にご相談いただければ、今後の被害を予防するための知識や注意点などもしっかりご説明いたします。
この先の未来が、依頼者さまにとって生きやすいものとなるように。
私が全力で、サポートさせていただきます。

――先生の今後の展望とは？

詐欺被害者を少しでも減らすために、被害者を守る弁護活動はもちろん、被害を予防する活動にも力を入れていきたいです。

一度でも詐欺被害に遭うと、金銭面や心身共に元の状態まで戻すのは難しいでしょう。
被害に遭わないためには、何よりも予防が大切です。
そのためにも、学校教育や講演会、勉強会を通じて、世の中に広く知識を伝えていきたいと思っています。


――最後に、メッセージをお願いします。

先ほども申し上げた通り、ご相談の内容によっては金銭の回収が難しいケースもあります。
だからといって、弁護士に相談しても意味がないとは思わないでいただきたいです。
私はこれまでに数多くの詐欺事案に携わってまいりましたので、経験値の高さには自信があります。
近年の詐欺の手口も熟知しているので、二次被害、三次被害を防ぐための対策もお伝えできるはずです。

詐欺被害の交渉のみであれば、着手金は5万5千円です。
少しでもご依頼しやすい価格に設定しております。
お困りであればどうかお早めに、お気軽にご相談ください。