不動産・住まいの事例紹介 | 目代 雄三弁護士 鳴戸法律事務所

取扱事例1

• 不動産契約の解除・違約金請求

登記に残った抵当権の消去

依頼者：60代　（女性）

【相談前】
依頼者さまが、依頼者さまの兄から借りた借金担保のために抵当権を設定し、登記にもそのことが登録されていました。
その後、相談者さまは既に借金を兄に返しており、抵当権の登記だけが残っている状態なのですが、兄の死去後、兄の相続人らが登記の消去に応じてくれません。

【相談後】
兄の相続人らが話し合いでの登記の消去に応じないため、裁判で相談者さまが借金をすでに返済していることを主張。
登記の消去を命じる判決を取得し、無事、相談者さまの土地の登記をきれいにすることができました。

【先生のコメント】
登記の記載事項が事実と異なる場合は、事実に沿うように登記を変更することが必要となりますが、登記関係者が変更に応じないために、話し合いで登記を変更できない場合があります。
このような場合は、裁判で登記を事実に沿うように変更することが早期の解決になる場合があるため、早めにご検討されるべきかと思います。

取扱事例2

• 不動産契約の解除・違約金請求

登記を変更しないままの土地の登記名義変更

依頼者：80代以上　（女性）

【相談前】
依頼者さまは、登記簿では曾祖父名義となっている土地を父親から譲り受けて長年にわたり管理し、固定資産税も払っていました。
しかし突然、曾祖父の長男相続人の代理人を名乗る会社から、「曾祖父の長男相続人（海外在住）がその土地を他人に売るから協力してほしい」と申し入れてきました。
依頼者さまは、父から「土地は曾祖父の長男に昔売ってもらった」と聞いていたため、曾祖父長男の代理人の言い分には応じられないと述べたところ、その会社は音信不通となりました。
依頼者さまは、その会社が勝手に登記を変更してしまうのではないかと不安になり、相談されました。

【相談後】
相談者さまは20年以上にわたり、土地を自分の土地として占有されていたため、裁判により登記の名義を曾祖父から相談者さまへ変更することができました。
海外の調査会社に依頼をして、曾祖父長男の相続人をすべて明らかにし、その方々に対する裁判を行い、勝訴判決をいただきました。
その結果、登記の名義を曾祖父から依頼者さまへ変更することができるようになりました。

【先生のコメント】
土地の登記が、相続等が生じた後に、変更されないまま放置された結果、何世代も前の人の登記の名義のままであることが時折あります。
これを放置した状態で、登記名義人の相続人が勝手に土地を売り、登記を変更してしまうと、実際に土地を所有している人の意思に関係なく、土地の所有権を主張できなくなる危険があります。
今回のケースでも、そのような危険があったため、裁判を通じてその危険を回避できてよかったです。