相続・遺言の事例紹介 | 斎藤 純一弁護士 ルピナス法律事務所

取扱事例1

• 遺産分割

他の相続人による故人の預金の使い込みを立証した上で遺産分割協議が成立した事例

依頼者：５０代男性

【相談前】
Ａさん（50代男性）は、被相続人である亡父と同居していた兄から相続財産の開示を受けましたが、預金の残高が予想よりもはるかに少なかったため、不信感を抱き、このまま遺産分割協議に応じてよいのか、悩まれていました。

【相談後】
金融機関に照会して被相続人（亡父）の預金の取引履歴を調査したところ、亡くなる前に数回に分けて多額の出金がされていることが判明しました。そこで、相手方（Ａさんの兄）に確認しましたが、「父から頼まれて出金した。お金は父にすべて渡しているから、何に使ったのかは知らない。」の一点張りでした。
しかし、出金された時期は既に被相続人（亡父）の判断能力が著しく低下していたため、相手方が金銭の管理をしていたとしか考えられない状況でした。
やむを得ず、訴訟を提起し、裁判所を通じて相手方名義の口座の取引履歴を調査したところ、被相続人（亡父）の口座から出金があった日に、同額が相手方名義の口座に入金されていることが判明しました。
結果として、相手方名義の口座へ入金された金額についての返還が認められ、その上で遺産分割協議が成立しました。

【先生のコメント】
相続問題は専門知識がなければ解決困難です。
弁護士に依頼すれば、現状を踏まえた適切な解決策を検討することができます。
当事務所では、依頼者のご意向を尊重し、力強く、最大限の利益を求めていきます。

取扱事例2

• 不動産・土地の相続

不動産の評価額等に争いがあり、遺産分割調停にて解決した事例

依頼者：４０代男性

【相談前】
Ｂさん（40代男性）は実家から離れた場所で長年生活しており、実家の近くで暮らしていた弟と不仲となっていたところ、父が亡くなり、その遺産を巡って兄弟間での争いが生じました。Ｂさんは実家と疎遠であったので、遺産がどれだけあるのか把握していませんでした。遺産には不動産も含まれており、また、弟が遺産を隠している疑いもあるので、遺産分割協議をどうすればよいのか悩まれていました。

【相談後】
相手方（弟）に対して協議を申し入れましたが、不動産の評価額について大きな争いがあり、話し合いでの解決は困難であったため、遺産分割調停を申し立てました。
調停では、不動産の評価額について、複数の不動産会社の査定書を提出し、当方提示の評価額が一般的なものであることを繰り返し主張しました。
また、未開示の相続財産があると疑われる具体的な理由を主張し続けた結果、相手方は根負けし、未開示の相続財産があることを認め、情報を開示しました。
調停申立てから約９か月後、相手方（弟）が不動産を取得し、その代償金（当方提示の金額）をＢさんに支払う内容での合意が成立しました。

【先生のコメント】
相続をめぐる親族間の争いは、感情的になりやすく、長期化することも多々あります。そのような状況では、争っている相手方と直接話合いをすること自体が精神的な負担になります。
まずはお気軽にご相談いただければ幸いです。

取扱事例3

• 遺留分の請求・放棄

「長女に全財産を相続させる」という公正証書遺言があったが、遺留分侵害額の請求をし、調停で妥当な解決ができた事例

依頼者：50代女性

【相談前】
相続人は子２人である姉妹でしたが、被相続人（亡母）は、生前、「長女に全財産を相続させる」という公正証書遺言を作成していました。
妹のＣさん（50代女性）は、姉に対し、遺留分侵害額の請求をしつつ、早期解決を図るため、適正に算定された遺留分額よりも低い金額で構わないと提案しました。
ところが、姉は、提示額よりもずっと低額な金額でしか解決に応じようとしませんでした。

【相談後】
受任時には既に姉妹間の信頼関係が失われていたため、交渉による解決は困難と判断し、早期に調停を申し立てました。
相手方（姉）も弁護士に依頼し、双方に代理人が付いたので、早期に法的な争点整理がなされました。
不動産の評価をめぐり協議は難航しましたが、粘り強く主張し続けた結果、相手方がＣさんに対し、適正に算定された遺留分額を支払う内容の調停が成立しました。

【先生のコメント】
遺留分侵害額請求の通知がきて、どうすれば良いのか分からない場合は、まずはお気軽にご相談ください。
依頼者の満足こそが事件の解決なので、それを実現するためとことん戦います。