インタビュー | 田中 今日太弁護士 弁護士法人法律事務所ロイヤーズ・ハイ

ーーこれまでのキャリアの歩みを教えてください。

最初に全国に支店を構える大手法律事務所に就職しました。
そこに約5年勤め、若くして管理職も経験しました。

在籍中は、債務整理を中心に3,500人以上の法律相談をお受けしてきました。
その後独立してから現在に至るまで、少なくとも4,000人を超える方々からご相談をいただいています。もう途中からは何人かは数えていませんね。


ーー自ら立ち上げた現事務所は、どんな組織体制なんですか？

私の生まれ故郷でもある大阪で2016年に設立し、約7年が経ちました（2023年8月現在）。
拠点は難波から堺市、岸和田市、そして神戸市へと増え、在籍する弁護士も10人となりました。（同）。

これはひとえに、多くの依頼者さまに支えていただいたおかげです。
ありがたいことに、年間2,000人以上の方々からお問い合わせをいただいている状況なんです。

ーーしかも、弁護士の多くが大阪出身のようです。そこは強みのひとつといえそうですか？

私自身は大阪狭山市の出身です。
ほかの弁護士も堺市や貝塚市、岸和田市、和泉市、池田市など、多くが大阪で生まれ育ち、地域愛に溢れています。

そして、それは事件を解決するうえでも大事なポイントになってきます。
たとえば、男女トラブルで、どこどこの場所で不倫していたとかであれば、その場所がすぐ頭に浮かんでイメージしやすかったり、交通事故が発生しやすい交差点、痴漢や盗撮が起こりやすい場所などは、地域に根づいていればすぐに察しがつきます。
「あ～あそこならそういうことがあるな」ということがわかるのです。この感覚は地元民でなければわからないことかもしれません。

地理だけでなく、それぞれの地域の文化や風習、住民のみなさんの人柄や考え方。
それらも熟知しているため、同じ目線で親身に寄り添うことができるはずです。
ご相談いただければ、きっと親近感を感じていただけるでしょう。

さらに、債務整理でいうなら破産や個人再生の大阪の裁判所の基準も把握しています。


ーー確かにそれは大きいですね。

例えば、大阪の南部の地域では中心部に比べると弁護士の数が少ないのが実情です。
ただ、私たちがいれば、わざわざ都市部まで行かずに済みますよね。

事務所の売上のことだけを考えれば、人口の多いほかの地域、例えば、東京や名古屋、福岡などにも支店を出す方が得策なのかもしれません。
でも、私たちは違うんです。

一番にあるのは、「地域に貢献したい」という思いです。
その地域を愛し、よく知る弁護士が、住民のみなさんを支える。
そういう思いで私自身事件処理に取り組んできました。それが事務所経営にも現れているんだと思います。

ーー地域の問題は、地域の人が解決するのが望ましいと。

そう思いますね。
それに、地域に根差す当事務所が成長できれば、現在のようにその地元の雇用も増やせます。
例えば、堺に住む方であれば、堺オフィスで雇用することもできますし、岸和田に住む方であれば、岸和田オフィスで雇用することができるようになります。

地方の衰退、都市への一極集中がどんどん進む現代です。
ただ、私たちは地域を守り、発展させ、そこに生きる人々がずっと幸せに暮らし続けられる。
そんな地域社会に、少しでも貢献できないかと思っているんです。

ーーここから具体的な取扱分野についてうかがいます。

離婚・男女問題や刑事事件、労働問題、債務整理、交通事故、相続など、分野を問わず幅広いご相談をお受けしています。
なかでもとくに多いのが、離婚・男女問題と刑事事件です。

男女トラブルは、不貞の慰謝料をはじめ1,000件を超える相談実績があります。
配偶者に不倫をされて慰謝料を請求する場合、逆に不倫をしてしまい慰謝料を請求された場合。
いずれも積極的に扱っており、何度も慰謝料を増額、あるいは減額してきました。


ーー数あるなかから、過去の解決事例を教えていただけますか？

不倫した旦那さまとの離婚についてご相談にいらした、女性の弁護を任せていただいたときのことです。

会社を経営する旦那さまが、社内の女性と不倫に及んでいたことが発覚。依頼者さまは「夫を信じていたのに」とショックで眠れなかったそうです。

そこで離婚とともに不倫の慰謝料、それに会社の資産を含めて計700万円の財産分与を手にして解決することができました。


ーー逆に慰謝料を請求されたケースではどうですか？

既婚女性との不倫が相手の夫にバレてしまい、1,000万円もの高額な慰謝料を請求された事件がありました。

依頼者さまのご自宅や職場付近をうろつく相手の夫に、身の危険を感じていたそうです。
私にご相談いただいてからは、そこは警察を呼んで対応してもらうことに。
あとは、慰謝料の問題です。
相手の求める1,000万円という金額は、どう考えても法外なものです。
ですが、相手は強硬な姿勢を崩さず、交渉に一切応じようとしませんでした。

そうなれば、次の一手は裁判です。
そしてその結果、150万円の慰謝料を支払うことで決着しました。
それ以来、相手は自宅などに姿を見せることもなくなり、依頼者さまは平穏な生活を送ることができているそうです。


ーー刑事事件についてもお聞きします。実績や解決事例を教えてください。

性犯罪や窃盗、暴行など、年間100件以上のご相談をいただいています。

示談交渉を得意としており、早期の身柄解放や不起訴処分へ導いた実績が多数あります。
性犯罪では多くの不起訴を獲得してきましたし、不起訴については自白事件だけでなく、詐欺未遂罪や恐喝の共犯を疑われた否認事件、業務上横領でも獲得してきました。
ほかにも、2度目の覚せい剤所持・使用で逮捕されたときの裁判で執行猶予をつけられたこともありましたね。

ーー前科がつくか、つかないか。それは、その後の人生を大きく左右しますよね。

会社のトイレにカメラを設置し、女性を盗撮した方もまさにそうでした。
被害者は3人いて、同時並行で示談交渉を進める特殊な案件だったんです。
被害者が多い分、示談金が膨れ上がる危険もありました。
ただ、うまく金額を抑えつつ、示談を成立させられたんです。

わずか3日で示談できた痴漢事件もありましたね。
依頼者さまは、酒に酔った勢いで飲食店の隣にいた女性の身体を触ってしまった方でした。
示談がまとまり、不起訴になれば前科はつきません。
本件ではその結果、依頼者さまは無事に社会復帰することができたんです。

ーー先ほどご紹介いただいた事例は、どれも力強い弁護活動が光ります。

私たちは何よりも、結果にこだわっているんです。
結果こそが、私たちが依頼者さまに一番に還元すべきものだからです。

依頼者さまのご要望に、なんとか応える。
その一心でスピーディーに動いたり、調査を徹底したりと、あの手この手を尽くすようにしています。
その姿勢を貫いてきたことが、きっと多くの方々から信頼いただいている理由のひとつだと思いますね。


ーー依頼者はきっと頼もしく感じるはずです。

私にとって、依頼者さまは守るべき大切な存在です。
信頼関係を築き、どんな困難も一緒に乗り越えていきたいですね。

多くの方にとって、法律相談は一生に一度あるかないかの重大な出来事です。
ほかの誰でもなく、私に「頼んでよかった」と思っていただけるように、これからも地域の方々を全身全霊をかけてサポートさせていただきます。