学生だから責任が取れないと言う相手に対して

Question

21歳の娘が妊娠をしました。相手は２つ年上の学生です。
相手側は学生である事、将来やりたい事がある(留学や会社を設立)と、学生の身で親の援助を受けて生活しているから堕胎をして欲しいと申しております。
娘の方は相手に妊娠を告げたところ、その様に言われ悩み中絶しか無いのか悩んで、親の私に相談をして来ました。「産みたいけど産んで良いのか分からない」と泣きながら相談をされました。
色々話し合った結果、娘は産む事を決意しました。
その後、相手側のご両親と本人、ウチの娘と私と娘の父親を含めて話し合いをしました。
相手側のご両親も、やはり学生の身で子供を授かっても経済的に無理なのは分かっている事だと思うので申し訳ないが堕胎して欲しいとの事でした。まだ若いのだから今じゃ無くても良いのではないかとか…
正直、親の私としては、余りにも勝手な言い分に腑が煮えくりかえる程でした。
結婚して責任を取って欲しいとは言いません。
認知をし養育費の支払いと出産費用の支払いをして頂ければ良いと伝えたところ、相手側はそれに了承し話し合いは終了しました。
後日、相手側から認知はしたくないお金も払わない、セックスしたのは合意の事だから、子供を産んで育てられなくなってこっちに預けられても困る、認知したら自分が会社を設立して倒産したら子供に責任が行く、娘は虐待しそうだから産まない方が良い、両親の揃っていない子は教養もちゃんと出来ない等
、言ってきてるそうです。
後日、もう一度きちんと話し合いをしたいと申し出ました。
今後の話し合いでするべき話しや内容、書面に残す等また、学生で支払い能力が無い場合の親への請求等、方法として御伝授頂ければと思い相談させて頂きました。
よろしくお願い申し上げます。

北川 雄士 弁護士 · Accepted Answer

生まれてくる赤ちゃんのの将来関わることであり、さらに具体的状況によって考慮すべき事情が変わってくるので、
掲示板上で聞ける限りの情報だけで「こうすれば大丈夫」とご案内することは、まずできません。
ここで下手な約束をしてしまうと、後々、本来なら請求できたはずのものが請求できなくなるなど、こちらが大きな不利益を受ける可能性もあります。
お話をこれ以上する前に、依頼までするかは別にして、速やかにお近くの弁護士事務所にご相談にだけでもいかれてください。

なお、一般に、認知した父の会社がつぶれたからと、子供が責任を取らないといけないということは、法的にはありません。
それに、性行為が合意であるかは、強制性交等罪など犯罪になるかなどといった点では問題になりえますが、合意の上での性行為だったから父親が子供に対して責任を取らなくていいとはなりません。
本件、相手方の姿勢が変わらないのでしたら、最終的には認知・養育費を求めて裁判手続きをせざるを得ないかもしれません。

北川 雄士 弁護士 · Answer

今後の具体的な対応について、最終的にはご当人様が決めることではありますので、弁護士にとりあえずは相談しないというのも一つの決断とは思います。

ただ、今回の話し合いは、生まれてくる赤ちゃんが成人するまでの２０年弱もの間に影響するものです。
その場でこれでいいと思って合意をしてしまって、後から調べたらもっと請求できるはずだったことがわかっても、
後から合意をなかったことにはできません。
法的に本来得られるはずだったものは、子供のために娘様が負担せざるを得なくなります。
そのようになってから弁護士にご依頼されても、すでになされた合意がある前提でしか弁護士は動けません。

ですので、相場観をつかむだとか、具体的にこの先どうするかなど検討するために、
私としては、一度お近くの弁護士事務所に相談することをお勧めします。

加藤 寛崇 弁護士 · Answer

胎児認知は、出産後の認知と異なり、相手が拒否すると裁判手続でも強制できません。現状の相手方の態度から言って無理でしょう。
養育費は子どもの生活費なので、出産後に家庭裁判所の調停・審判という手続で請求することになります。出産前に裁判所の手続で請求することはできません。
出産費用については当然に請求できるとは言えませんが、ご質問の事情からすれば、半額から全額の請求が認められる余地はあります。また、出産後の不誠実な対応を理由に慰謝料請求も認められる余地もあります（数十万円程度と見込まれます）。こちらは調停ではなく裁判の手続きになり、ご自分ではまず無理です。