不倫相手をXに投稿したことは名誉毀損にあたるかについて
怒りのあまり不倫相手の女をXで公開してしまいました。
夫の不倫相手の女をXでアイコンをその女の画像にして実名を出して不倫内容をポストしてしまいました。
やりすぎたなと反省しています。
投稿した期間は1週間程度でしたが相手に見つかりました。
すでにポストもアカウントもすぐに削除済みですが、相手は警察に被害届けを出し訴えると言っています。
もちろん弁護士にも訴えると言っています。
それを夫に言われました。
夫は、全面的に不倫相手の女の味方になるそうです。証拠が必要ならすべて出すそうです。
相手が訴えて来たら私は不貞の慰謝料請求をするべきですか?
自分でも少し調べましたが、開示請求されて特定されて警察に刑事事件として扱われて逮捕されるのですか?
弁護士から慰謝料請求されますか?
今後こちらも不貞相手を不貞の慰謝料請求しるために弁護士を依頼すべきですか?
夫の不倫を知り、衝動的にXへ投稿してしまったとのことですが、実名や顔写真とともに不倫の事実を公開した場合、投稿内容が事実であったとしても、名誉毀損やプライバシー侵害等を理由として、相手から慰謝料を請求される可能性があります。既に投稿を削除していることは今後の対応を考える上で重要ですが、投稿内容や閲覧・拡散状況等によって責任の程度は異なります。
刑事面でも、相手が警察に相談し、名誉毀損罪等として捜査される可能性は否定できません。ただし、直ちに逮捕されるとは限らず、投稿を削除済みで、逃亡や証拠隠滅のおそれが低い場合には、まず任意の事情聴取が行われることも考えられます。
一方、相手が既婚者であることを知りながらご主人と不貞関係を持っていたのであれば、こちらから不貞慰謝料を請求できる可能性があります。SNS投稿をしたからといって、不貞慰謝料請求権が当然になくなるわけではありません。ただし、名誉毀損等による相手の損害賠償請求とは別個の請求ですので、双方の請求を踏まえて包括的な示談を検討することになります。
現段階では、相手やご主人への新たなSNS投稿や感情的な連絡は控え、既に削除した投稿についても内容・投稿日時・閲覧状況等が分かる資料があれば保存してください。不貞の証拠も併せて整理し、早めに弁護士へ相談して対応することをお勧めします。
ご回答いただきありがとうございます。
個人間の問題で、これ以上の拡散や被害の拡大が認められない状況でもやはり刑事事件として扱われてしまう可能性高いのでしょうか?
とても心配しております。
民事として相手の弁護士から名誉毀損にあたるとして慰謝料請求が来れば、相手の住所等が判明しこちらも慰謝料請求することが可能になるということですね。
まず、「本当のことならSNSに書いても問題ない」と誤解されている方は多いのですが、これは正しくありません。
名誉毀損を簡単にいえば、「不特定又は多数の人に、ある人の社会的評価を下げるような具体的事実を示すこと」です。
したがって、「○○さんは私の夫と不倫している」と実名・顔写真付きでXに投稿すれば、仮に不倫が真実でも名誉毀損となる可能性があります。刑法も、原則として事実の真偽だけで名誉毀損の成立を分けていません。公共性・公益目的・真実性等が認められる場合には例外がありますが、私人の不倫を怒りから公開するケースでは、この例外が当然に認められるわけではありません。
次にプライバシー侵害は、分かりやすくいえば、「一般人であれば他人に知られたくない私生活上の事実・情報で、まだ一般に知られていないものを、正当な理由なく公開すること」です。裁判例でも、私生活上の事実等で、一般人なら通常公開を望まず、一般に知られていない事柄をみだりに公開することが問題とされています。
不倫・交際関係はまさに私生活に関する情報ですから、名誉毀損とプライバシー侵害の双方が問題になり得ます。顔写真については、さらに肖像権侵害が問題になる場合もあります。
もっとも、被害届を提出したことと、警察が実際に捜査・立件し、さらに逮捕することは全く別です。今回の事情だけで、直ちに逮捕されると考えて過度に心配する必要はないでしょう。ただし、警察から連絡が来た場合には、その時点で弁護士に相談してください。
民事上は、相手女性から名誉毀損・プライバシー侵害等を理由に慰謝料請求される可能性があります。
慰謝料は機械的に決まるものではありませんが、イメージとしては「行為の悪質性×結果の重大性」で考えると分かりやすいでしょう。
実名・顔写真を掲載したか、どこまで具体的な不倫内容を書いたか、執拗に繰り返したかという「行為の悪質性」と、公開期間、閲覧者数、リポストによる拡散、勤務先や家族に知られたか等の「結果の重大性」が重要になります。今回は約1週間で削除しているとのことですから、その事情も慰謝料額を判断する一事情になります。
そして今回、非常に重要なのが「やぶ蛇」の問題です。
あなたがXで相手女性を公開したことで、それまで相手が特に法的手続を考えていなかったとしても、逆に相手から慰謝料請求を受けるきっかけを自ら作ってしまった可能性があります。
さらに相手女性側からすると、このSNS投稿を、あなたからの不貞慰謝料請求を牽制する材料として使ってくることも十分考えられます。
もっとも、これは「相殺して全部チャラになる」という単純な話ではありません。不貞行為による慰謝料請求と、SNS投稿による名誉毀損・プライバシー侵害の損害賠償請求は、法的には別々に検討します。
相手女性が、ご主人が既婚者であることを知りながら不貞関係を持っていたのであれば、あなたから不貞慰謝料を請求することも当然検討してよいでしょう。
現時点では、まず新たな投稿や相手への直接連絡はしないことです。不貞の証拠と、今回Xに投稿した内容が分かる資料は両方とも保存してください。
そして、まだ警察や相手方弁護士が具体的に動いていないのであれば、まず弁護士に一度相談しておき、実際に警察・相手方弁護士から連絡が来た場合にはすぐ依頼できる状態にしておくのがよいと思います。