国選の弁護人さんについて
先日こちらで相談をさせて頂きました。
https://legal.coconala.com/bbses/110025
29歳の娘が万引きで現行犯逮捕されました。
先日入院しており入院費の支払いでお金に困っており売ってお金にしようと考えたと警察から聞きました。
万引きした商品は10万ぐらいです。
一昨年に詐欺行為に協力をしたとの罪で執行猶予の判決をうけており残り3ヵ月ほど残っています。
昨年の冬にも万引きで逮捕されておりその際には検察官より元々精神疾患で10年以上通院歴があることと詐欺事件の調書から騙されたんだねという事もあり、額も5000円ぐらいですぐに弁済した事もあり起訴猶予にして頂きました。
その後精神病院に入院するとの約束で家族が身元引受人になる条件だったのですが、入院もすぐに退院してしまい、元々同居していた彼氏の家へと帰って行きました。
もうこれ以上は家族が助けても本人の為にはならないので今回は法と福祉などにお願いしたいと考えています。
前回拘留されたときもそうでしたが、毎日のように意識障害と過呼吸で救急搬送されています。
国選の弁護人さんより連絡が入りましたが、親が助けようが執行猶予中ですから刑務所行きは間違いないです。
などと言ってました。
今日彼氏さんが面会に行きましたが、本人にもそのように伝えていて、話もたらればの話ばかりで親身には聞いてくれず、詰め寄られるような感じだったと聞いています。
よっぽどでないと国選の弁護人を変更するなどは無いようですが、今は弁護士さんしか頼れる人はいないのでもう少し本人の味方をしてくれるようにこちらから弁護士さんに連絡をいれようと考えていますが、やめた方がよいでしょうか?
国選弁護人から「執行猶予中なので刑務所に行くことは間違いない」と説明されたとのことですが、法律上、実刑しかあり得ないとまではいえません。
前に拘禁刑の全部執行猶予を受けた者であっても、新たに2年以下の拘禁刑を言い渡され、「情状に特に酌量すべきもの」がある場合には、再度の執行猶予を付す余地があります。
今回の事案では、執行猶予期間中の再犯であること、昨年にも万引きで起訴猶予となっていること、今回は約10万円と金額も小さくないことから、実刑となるリスクは相当に高いと考える必要があります。
一方で、10年以上の精神科通院歴や、留置中にも救急搬送されている事情については、弁護人に十分確認してもらうべきです。ただし、精神疾患やクレプトマニアという診断があるだけで当然に刑が軽くなるものではなく、その疾患が今回の犯行に具体的にどの程度影響していたのかが重要になります。
特に今回は、「商品を売って入院費等のお金にしようとした」との供述があるため、純粋な病的窃盗とは評価されない可能性もあります。そのため、主治医の診療録や意見書を取得し、今回の犯行と精神状態との関係を具体的に検討する必要があります。
また、前回は入院を前提として不起訴となったものの、短期間で退院したとのことですから、単に「今後は家族が監督します」と約束するだけでは説得力に欠ける可能性があります。専門医療機関、福祉機関、社会福祉士、施設等と連携し、家族だけに依存しない具体的な支援体制を作れるかどうかが重要です。
したがって、ご家族から国選弁護人に連絡し、医療・福祉を組み合わせた更生支援を検討できないか、それでも実刑しかないと考える具体的な理由は何か、を確認されてよいと思います。
実刑の可能性が高いことと、「実刑以外は法律上あり得ない」ということは別問題です。まずは現在の弁護人に、実刑回避の可能性も含めて具体的な弁護方針を説明してもらうことをお勧めします。そのうえで、現在の国選弁護人との信頼関係がどうしても回復できない場合には、私選弁護人を選任する方法もあります。その場合には、お住まいの地域で刑事弁護に積極的に取り組んでいる弁護士に相談し、これまでの経緯、精神科への通院歴、現在の身体・精神状態、前回の事件や今回の事件の状況などを具体的に説明した上で、今後の弁護方針について意見を聞いてみるとよいでしょう。