夫の不貞行為相手の素性がわからないまま夫が自白、相手の素性を知る方法は?
夫が今までの不貞行為を自白しました。
夫は4年以上(婚姻期間6年のうち)、マチアプ利用で不特定多数と不貞行為を繰り返し、そのうちの数名とは継続的に会い、さらに特定の1人とは先月まで不貞行為のために連絡を取っています。
夫に不貞行為を問い詰めても否認されると思い、数か月前に興信所と契約し調査依頼もしていましたが、ソープの出入りとマチアプ相手との車内密会2回の証拠しか得られず、特定の女とのホテル出入りは撮れていません。契約時間はあと6時間未消化です。
自白後にその特定の女との関係を問いただすと、
・女の本名も住んでいる場所も勤務先も知らない、自分の本名や住所や勤務先は教えていない
・女の車のナンバーを覚えていない
・既婚者とは聞いている、自分が既婚者なのも知られている
・毎回夫が行為のためのお金を支払う関係、ホテル代も夫が支払い
・会っても会話はほぼない
・相手が金欠のときに連絡がくると思っている※夫から会える日を提案していることも多数
・このまま会わずにカカオトークで「もう会わない」と連絡できる
と言われました。
私としては、売春と買春の関係でも特定の相手と自分の意思で不貞行為を続けた不倫の関係だと思うので、女の素性を知りたいし、場合により慰謝料を請求したいです。
しかし、女の本名と住所、または車のナンバーを知るためにどうすればよいかわかりません。
思いつく方法は、
①夫から女に本名と住所を聞き出させる
→女が答えない可能性が高い
②夫に再度女に会いに行かせて車のナンバーを確認する(興信所利用)
→私が夫の不貞行為相手と会うことを認めたことになる
となります。
何か良い方法はありませんでしょうか?
夫の度重なる不貞行為。ご心痛、お察しいたします。
②夫に再度女に会いに行かせて車のナンバーを確認する(興信所利用)
→私が夫の不貞行為相手と会うことを認めたことになる
となります。
何か良い方法はありませんでしょうか?
合う約束をさせて、証拠を取って、不貞行為はさせない。
用事ができたとか、今日は別れ話に来たとか。
興信所の利用時間の残があるようなので、有効かもしれません。
「相手女性の本名と住所を知りたい」というお気持ちは当然。ただ、弁護士に依頼すれば、カカオトークのアカウントだけから直ちに氏名・住所を調査できるわけではありません。弁護士会照会も「この人物を探してください」という制度ではなく、携帯電話番号など、照会先を特定できる情報が存在して初めて利用を検討できる制度です。したがって、まず必要なのは「氏名・住所そのもの」ではなく、そこへ到達するための手掛かりを一つずつ集めることです。
最初に徹底して確認すべきなのは、ご主人が現在持っている情報です。カカオトークのトーク履歴、プロフィール、過去に送られてきた写真、電話番号、待ち合わせ場所、車種・色、送金履歴、ホテルの利用履歴などを確認してください。「本名を知らない」というご主人の認識と、「本当に特定につながる情報が何も残っていない」ということは別問題です。特に重要なのは電話番号です。電話番号が判明すれば、慰謝料請求を具体的に予定している場合、弁護士が弁護士会照会等による契約者情報の調査を検討できることがあります。もっとも、照会すれば必ず回答が得られるわけではありません。
また、「毎回お金を支払っていた」というのであれば、現金だったのか、銀行振込や電子決済だったのかを確認します。振込や電子送金なら、名義その他の情報が残っている可能性があります。
同時に、ご主人の自白について「4年以上にわたり複数の女性と性交渉をした」「特定女性とは継続して会った」「双方が既婚者であることを認識していた」「金銭を渡して性交渉をしていた」などについて、録音や書面、メッセージ等で具体的に残しておくことです。後になって夫婦関係が悪化すると、「そんなことは言っていない」と供述が変わる可能性もあります。相手女性に慰謝料を請求する場合には、単に性交渉があったことだけでなく、女性がご主人を既婚者と知っていた、または少なくとも知り得たことも重要です。カカオトークにそのような会話が残っていれば、削除される前に保存しておくべきです
現段階でいきなり女性に「本名と住所を教えて」と聞かせるより、まずご主人のスマートフォン、決済履歴、連絡履歴などを確認することが第一段階です。「本名・住所」という最終地点だけを見るのではなく、そこにつながる電話番号、送金先、勤務先、車両、生活圏などの情報を拾っていく、という発想が重要です。
興信所との契約時間が6時間残っているとのことですので、単に「もう一度ホテルに入るところを撮影する」ためではなく、「慰謝料請求を検討しているので、相手女性を特定するための情報を収集したい」と目的を明確にして利用することを検討してよいと思います。
例えば、ご主人が従来どおり女性と会う約束をし、女性が現れたところを調査してもらえば、本人の確認だけでなく、使用車両、ナンバー、立寄先、行動範囲など、人物特定につながる情報を得られる可能性があります。もちろん、実際にもう一度性交渉をさせる必要はありません。
「自分が夫に女性と会わせたら、不貞を承認したことになるのではないか」と心配されるかもしれません。証拠収集・人物特定の目的で接触させたからといって、直ちに不貞行為を許したとか、慰謝料請求権を放棄したことになるわけではありません。具体的な調査方法については、違法・不適切な調査とならないよう、事前に興信所や弁護士と相談してください。
なお、「車のナンバーさえ分かれば、すぐ所有者の氏名・住所が分かる」と考えるのも危険です。現在は登録事項等証明書の請求要件が厳格化されており、ナンバーだけから簡単に所有者情報を取得できる制度ではありません。それでも、車種、色、ナンバー、顔貌、生活圏等は、その後の調査を進める重要な手掛かりになります。
現実的には、①夫の自白を録音・書面等で証拠化する、②夫の端末、カカオトーク、通話履歴、決済・送金履歴等から電話番号その他の情報を探す、③相手が夫を既婚者と知っていた証拠を保存する、④残り6時間の興信所調査を人物特定に活用する、⑤得られた情報から弁護士会照会等による調査が可能か検討する、という順序でしょう。
もっとも、相手が偽名で、連絡手段はカカオトークだけ、支払いもすべて現金で、電話番号・住所・勤務先も不明ということであれば、弁護士でも魔法のように氏名住所を特定することはできません。費用をかけても判明しない可能性がある。
弁護士の仕事は「不合理な期待を断念してもらい、現実を突きつける」も含まれます。また、「分かりません」で終わるのではなく、次の調査につながる情報は何かを逆算し、現実的な方法を提示することも重要です。したがって、証拠保全・調査方針を決める前に、女性へ「もう会わない」と連絡を完全に断ってしまうことは、いったん待った方がよいでしょう。
現時点では、まず相手女性の特定につながる既存の情報・証拠をできる限り保全することが重要だと思います。ご主人のカカオトークの履歴、電話番号、送金・決済履歴、ホテル等の利用履歴、過去に会った日時・場所、車種やナンバーについての記憶などを整理するとともに、ご主人が認めている関係の期間・回数・金銭の授受・相手女性が既婚者であること及びご主人が既婚者であることを相互に認識していたこと等も、できれば書面等に残しておくとよいでしょう。相手の電話番号や車のナンバー等まで判明すれば、弁護士に依頼した後、弁護士会照会等によって氏名・住所を調査できる可能性があります。ただし、カカオトークのアカウントだけで必ず特定できるとは限りません。
また、興信所の残り時間を利用して相手を特定する方法も考えられます。ご主人が相手女性と「会って話をする」などして、その際に興信所が相手や車両を確認する方法であれば、必ずしも新たな不貞行為をさせる必要はありません。奥様が身元確認のための面会を了承したからといって、それだけで過去の不貞行為を容認したことになるものでもないでしょう。ただし、具体的な方法については、実行前に弁護士や興信所と相談した方が安全です。
なお、性交渉のたびに金銭を支払っていたという事情は、相手女性への慰謝料請求を検討する上で重要です。風俗店での性的サービスなど、純粋に営業・対価関係として行われた性交渉について、相手女性の不法行為責任を否定した裁判例があります。他方、金銭の授受があれば常に慰謝料請求が否定されるわけではなく、店舗外で特定の相手と継続的に性的関係を持っていた場合に慰謝料を認めた裁判例もあります。今回も、関係の継続性、連絡の内容、金銭の性質、相手女性が既婚者であることを認識していたかなどを総合的に検討する必要があります。
したがって、直ちに「もう会わない」と連絡して唯一の接点を切ってしまう前に、現在ある証拠と相手を特定する方法を一度弁護士に相談し、その上で興信所の残り時間をどのように利用するか検討されるのがよいでしょう。