全員参加の研修に参加させてもらえない。これはパワハラでしょうか?
研修に理由なく参加させてもらえないのはパワハラでしょうか。
仕事に必要な高度なスキルを習得するために、フルタイムで3ヶ月間毎日実施される「技術力向上講習」に、理由も説明されないまま私だけ参加させてもらえませんでした。
新入社員は一律その講習を必ず受けることになっており、講習を通じて得られる「高度なスキル」がないままでは仕事に支障をきたします。
しかし、私は受けさせてもらえませんでした。
これはパワハラでしょうか。
代替の講習もないまま、現在は業務で「技術力向上講習」を修了した社員と同等の水準を求められており、当然習ったことのないことばかりでできるはずもなく、心身ともに疲弊しております。
どなたかご回答いただけないでしょうか。
結論として、講習への参加を認められなかったことは、その理由やその後の業務指示によっては、パワハラや不当な人事上の取扱いとなる可能性があります。
職場のパワハラは、①優越的な関係を背景とした言動で、②業務上必要かつ相当な範囲を超え、③就業環境を害するものをいいます。
例えば、合理的な理由なく自分だけを講習から排除した上、講習を受けなければ習得困難な知識・技術を当然に要求し、できないことを理由に叱責したり低評価を付けたりしている場合には、「過大な要求」等としてパワハラに該当する余地があります。
一方、講習の受講対象者に一定の基準があるなど合理的な理由があれば、参加できなかったこと自体を違法と評価するのは難しいでしょう。
まずは、講習の対象者・選定基準、自分だけ受講できなかった経緯、その後求められた業務内容、上司とのメールやチャット等を保存してください。不利益な評価や退職勧奨等に発展している場合には、弁護士への相談も検討されることをお勧めします。
非常にご丁寧なご回答、誠にありがとうございます。大変参考になりました。
ちなみに、「できないことを理由に叱責したり低評価を付けたりしている」には該当しない場合(「なんでできないの?」等は言われましたが、録音等の証拠はありません)、ハラスメントにはあたらないのでしょうか。
パワハラにあたるかどうかは、一つの発言だけではなく、業務上の必要性、指導の方法・程度、言動の頻度や継続性、職場での立場、教育・研修の機会が十分に与えられていたかなどを総合的に見て判断されます。したがって、ハラスメントにあたる可能性もあるとはいえますが、断定することは難しいです。
迅速にご回答いただき誠にありがとうございます。「人格否定に相当するような叱責を受けていないからパワハラではない」などといった単純な判断ではなく、複数の事実から総合的に判断されるものなのですね。非常に勉強になりました。
講習の受講対象者に一定の基準は設けられていない、排除された明確な理由がない、代替講習を依頼したものの断られた、など様々な経緯はありました。とはいえ、それらをもって直ちに「ハラスメントだ」と断定することが難しいことも十分に理解できました。
この度はご多忙のところ、大変丁寧にご回答いただき誠にありがとうございました。