インタビュー | 二木 和彦弁護士 法律事務所way

ーーはじめに、弁護士になろうと決めた経緯から教えてください。

最初のきっかけは、高校生のときにテレビドラマ『ビギナー』に熱中したことでした。
ミムラさんやオダギリジョーさんら、司法修習生にスポットを当てた作品です。

それで法律に興味が湧き、大学は法学部に進学。
同じく弁護士を目指す友人らと、司法試験の勉強に打ち込む日々を送りました。

ちなみに、高校時代はテレビ中継される全国高校クイズ選手権に出場したこともあるんです。
仲間を集めて同好会をつくり、地元の栃木県予選を勝ち抜いて全国の舞台へ。
早押しでクイズに回答する、あの瞬発力や頭の回転は今、相手方との交渉や駆け引きなどに活きているように思います。


ーーその後、弁護士としてはどんな活動をされてきたんですか？

まず、大学時代に勉強をともにした友人が立ち上げた法律事務所に入りました。
損保会社の顧問を務めていたため、交通事故を集中的に扱う数年間を過ごしました。

それから不動産問題に強い事務所でも経験を積んだ後、司法試験の講師を務めることになります。
これまでの経験を、後輩たちに伝えられたらという思いでした。
やりがいのある仕事なので、今も続けているんです。

現事務所では、刑事事件や債務整理、離婚・男女問題、不動産、相続などを重点的に扱っています。
事務所としては、ベンチャー企業を中心にビジネス法務に強いのも特徴です。

ーーそのなかでも、とくに力を入れて取り組んでいる分野はありますか？

ひとつは、刑事事件です。
弁護士を志した当初から強い思い入れがあり、学生時代から刑法をはじめとする刑事関連の勉強に熱を入れていたんです。

これまで暴行や窃盗、性犯罪などに幅広く携わり、不起訴処分や勾留取り消し、保釈請求などを何度も通してきました。


ーーぜひ、そうした解決事例のエピソードをお聞きしたいです。

たとえば、痴漢を疑われ逮捕されたものの、勾留取り消しに成功した事案がありました。

「触っていない」「全く身に覚えがない」と、依頼者さまは逮捕段階から一貫して否認していらっしゃいました。
自営で飲食業をされている方でしたので、勾留が長引けば仕事に支障が出ることは明白です。

一刻を争う事態でしたので、検察による勾留請求を取り消すよう求める書類を急ピッチで仕上げ、裁判所に提出しました。
その結果、証拠隠滅や逃亡の恐れがないとして勾留を見送る判断が下されたんです。


ーーなんとか難を逃れ、依頼者は安心したでしょうね。

とても喜んでくださいましたね。

その後は、勾留せずに捜査が行われる在宅事件になりましたが、検察による何度かの取り調べに同行したこともよく覚えています。
そして、最終的に証拠不十分というかたちで不起訴になった事案でした。

性犯罪ではほかにも、元交際相手の住居に侵入し、強姦致傷罪（当時）に問われた方も印象に残っています。
裁判員裁判の対象にもなる強姦致傷罪が認められてしまうと、重い刑罰を課される恐れがあったんです。


ーーどう弁護し、どんな結末を迎えたんでしょうか？

被害を受けたとする女性の供述の矛盾点を突きながら、強制でなく合意のうえだったという主張を粘り強く展開しました。

住居侵入については争う余地がなく認めざるを得なかったものの、強姦致傷の部分はその執念が実り、不起訴処分に。
なんとか重い量刑を免れ、罰金刑だけで済ませることができました。

性犯罪をめぐっては2023年に刑法が改正され、厳罰化が進むとともに、不同意性交等罪が新設されるなど大きな変化がありました。
その影響もあり、今まで以上にご相談が増えています。

女性や被害者が守られるべきなのは大前提ですが、一方で容疑者や被告人が不当な扱いを受ける事態は避けなければなりません。
性犯罪に限らず、私はそんな方々のために力をお貸しできればと強く思っています。

ーーほかの分野についても、よくある相談や実績などをお聞かせください。

離婚・男女トラブルで多いご相談のひとつが、不貞の慰謝料請求です。

たとえば以前、慰謝料を請求された側に立ち、交渉で当初の請求額400万円ほどを約60万円にまで減額させたことがありました。
不貞行為はあったものの、別居期間が長く夫婦関係は破綻同然だったことを根拠に、相手の譲歩を引き出したかたちでした。

離婚については、私自身に最近子どもが生まれたこともあり、これまで以上に思いを込めて向き合うようになりました。
夫婦や親子の問題はお互いに感情が入り込み、解決は一筋縄ではいきません。


ーー今後、共同親権も導入される予定です。どんな影響があるのか、気になっている人も少なくないはずです。

不安に感じている方、逆に期待をされている方もいらっしゃるでしょう。
親権はもちろん、養育費や面会交流など、お子さんが関わる複雑なケースも私に安心してお任せいただきたいですね。
精神的な部分でもしっかり寄り添いながら、最大限サポートさせていただきます。

それと、借金のお悩みも迷わず打ち明けていただけるとうれしいですね。
コロナ禍からの回復途上に物価高が押し寄せ、苦しい生活を送っておられる方がたくさんいらっしゃるはずです。

借金をつくってしまった負い目や、後ろめたさを感じる必要は一切ありません。
破産をはじめとする債務整理は、再スタートを切るための前向きな手続きなんです。
借金がどんどん膨らむ前に、ぜひ早めにご連絡いただきたいですね。


ーー不動産や相続はいかがですか？

不動産については、前事務所で大量に扱ってきました。
建物明け渡しをはじめ、豊富な経験があります。

相続には、その不動産が密接に絡んでくるケースが少なくありません。
最近とくに目立つのが、空き家の問題です。
相続することになった際の対応などについて、多くのご相談をいただいています。
もちろん、遺言や遺産分割などのご依頼も積極的にお受けしています。

ーー事件を解決するうえで、心がけているのはどんなことでしょう？

何よりも大切にしているのは、時間をかけてじっくり依頼者さまのお話を聞くことです。
そこから本音や核心が、くっきりと浮かび上がってきます。
事件をうまく解決するには、その丹念な聞き取りが欠かせません。

話しやすさ、親やすさ、フレンドリーさ。
そこは常に意識しており、依頼者さまからは実際に「話やすい」などとおっしゃっていただけます。

小さい頃から、性格が穏やかだと指摘されることがたびたびありました。
そんなことからも、私はできる限り友好的に、お互いが納得できるようなかたちでの解決を目指すようにしているんです。


ーー確かに、話ぶりがとても穏やかですもんね。依頼者は安心すると思います。

プライベートでものんびり過ごすことが好きで、ひとりでよくキャンプに出かけていました。
子どもが生まれたばかりなので最近は少し遠のいていますが、近い将来、家族みんなでキャンプをするのがささやかな夢なんです。

穏やかな広い心で、どなたも温かくお迎えすることをお約束します。
いつでも気軽にご相談いただき、胸に抱えた悩みや不安を打ち明けていただけるとありがたいですね。