借金・債務整理の事例紹介 | 中﨑 雄一弁護士 弁護士法人はくと総合法律事務所

取扱事例1

• 個人再生

住宅ローン特則付き個人再生による住宅保全事例

【相談前】
Aさんは10年ほど前に自宅を購入し、夫と2人の子どもとともに暮らしていました。Aさんが家計を管理し、夫が組んだ2500万円の住宅ローンを順調に返済していました。ところがある日、夫から内緒にしていたパチンコやスロットなどのギャンブルによる借金があると打ち明けられました。複数の金融機関から合計300万円ほどの借金があることが判明し、住宅ローンの返済だけで手一杯だったAさんは、自宅を手放さなければならないのかと途方に暮れていました。


【相談後】
弁護士に相談した結果、住宅資金特別条項を利用した個人再生という手続きを取ることで、自宅を手放さずに問題を解決できる可能性があることがわかりました。この手続きにより、住宅ローンはこれまでどおり返済を続けながら、ギャンブルによる300万円の借金については100万円に減額し、3年から5年の分割で支払うことが可能になります。5年間で返済する場合、月々の返済額は約1万6667円となり、Aさんの家計でも十分に対応できる金額であることが確認できました。


【先生のコメント】
住宅資金特別条項付き個人再生は、住宅ローンを抱えながら他の借金で苦しんでいる方にとって非常に有効な解決策です。破産手続きとは異なり、個人再生の場合はギャンブルなどの浪費による借金であっても、減額して返済することが法律上認められています。このケースのように、家族の住まいを守りながら借金問題を解決できるため、多くの方の経済的再生に役立っています。住宅ローン以外の借金が300万円程度であれば、約3分の1に減額できるため、返済の負担が大幅に軽減されます。