インタビュー | 佐藤 孝明弁護士 福光法律事務所

――これまでのキャリアを教えてください。

まずは仙台の法律事務所に所属して、町弁として働いていました。
離婚や相続、消費者被害の相談など、ご依頼内容はさまざまです。
個人の方を中心に、多岐に渡るご相談に対応していましたね。

弁護士になって数か月経った頃、私の中で価値観が変わる大きな出来事がありました。
東日本大震災です。


――先生のいらした地域は、被害も大きかったのではないでしょうか。

そうですね。被災してしまい、今までの生活が一変した方も多くいらっしゃいました。
私は生まれも育ちも福島なので、幼い時から見てきた町の様子がガラリと変わってしまい、ショックも大きかったです。
そこで、弁護士として何かできることはないかと考え、被災者向けの「震災法律援助」の依頼を受けるなど、生活再建のお手伝いもさせていただきました。

仙台の法律事務所で5年間、あらゆる事件と被災者支援などを経験し、今度は地元の福島で地域や人の役に立ちたいと思うようになったんです。
そこで福島に戻り、福光法律事務所を独立開業いたしました。


――事務所名の由来を教えてください。

福島は、東日本大震災で大きな被害を受けた地域でもあります。
福島の復興のお役に立ちたい、福島の皆さんの希望の光でありたい。
この想いから、事務所名を「福光（ふっこう）法律事務所」といたしました。


――現在は、どのようなご依頼が多いのでしょうか？

引き続き、個人の方からのご依頼が多いですね。
離婚問題や不貞の慰謝料請求、相続や債務整理など、地域の方のお困りごとに幅広く対応しています。

――先生の強みを教えてください。

正確な見通しを立てることです。
14年のキャリアの中で、実にさまざまな事件のご依頼を受けてきました。
経験があるからこそ、今後どんなことが起こるのか、相手がどんなカードを切るのか、裁判官の考えはどうなのかなど、忠実に予測できるんです。
法律問題を抱えている依頼者さまの不安な気持ちは、計り知れません。
正確な見通しをお伝えすれば、依頼者さまも心づもりができますし、今後どう動くべきか前もって計画も立てられます。

また正確な見通しを立てるためには、依頼者さまのお話をしっかり聞くことも重要です。
そのため、打ち合わせの時間は長めに設けて、じっくりお話を聞くように心がけています。


――得意分野はいかがでしょうか？

幅広く何でも対応できますが、離婚や男女問題、相続などは相談件数も多く得意分野でもあります。

離婚や男女問題は、非常にデリケートなトラブルです。
夫婦にしかわからないさまざまな思いもありますし、不貞問題では配偶者に裏切られたというショックも大きいでしょう。
私は、依頼者さまの揺れ動く感情に丁寧に寄り添って、少しでも心の負担を軽減できるように努めています。
また、交渉はもちろん、調停、訴訟の実績も豊富なので、状況に合わせた最適な解決策をご提案できるはずです。

相続問題に関しては、丁寧な財産調査を心がけています。
遺産がどこにどのくらいあるのか、負債はあるのかなど、依頼者さま自身で調べるのは、非常に骨の折れる作業です。
私にご依頼いただければ、スピーディーに徹底的に、遺産の所在をリサーチいたします。
また相続は、各家庭ごとの複雑な事情も絡み合う問題です。
当事者同士で話し合っても感情的になり、トラブルが長期化する可能性があります。
早期に解決のためにも、ぜひ私にご相談ください。
相続人同士の今後の関係も踏まえて、なるべく全員が納得できるような遺産分割ができるよう、尽力いたします。

――印象に残っている解決事例を教えてください。

奥様から依頼を受けた離婚事件で、高額な財産分与が実現したケースをご紹介しましょう。
依頼者さまは、ご主人の不貞行為に長年悩まれていました。
離婚したいけれど、この先どうやって生活していけばいいのか、不安な様子で相談にいらしたんです。


――お子さんもいらしたのでしょうか？

はい。まだ未成年のお子さんがいました。
依頼者さまは、尚更不安だったと思いますね。

私はまず、相手方と話し合いから始めました。
依頼者さまの希望は、お子さんと再スタートを切るために必要な養育費や財産分与など。
しかし、相手と条件がすり合わず、最終的に裁判まで進むことになったんです。


――裁判で心がけたことはありますか？

相手の財産を、くまなく調べることです。
きちんと財産分与をするには、そもそも財産がどのくらいあるのかを把握する必要があります。
しかし相手方は、なかなか財産を明らかにしてくれませんでした。
私は、23条照会や調査嘱託などを駆使し、財産の所在を徹底的に調べましたね。
また相手方には不貞行為もあったので、証拠を揃えた上で、依頼者さまのお気持ちを裁判官に熱く訴えました。


――最終的に、どうなったのでしょうか。

相手の有責性が認められ、慰謝料を含めて1000万円の財産分与と、相場より高額な養育費を支払うことで裁判は終了しました。
依頼者さまは「まさかこんな金額が貰えるとは思っていなかった。想像以上です」と大変喜んでくださいましたね。

離婚は、依頼者さまの人生を左右する大きな決断です。
特に女性は、経済的な不安から離婚に踏み出せず、我慢をしている方もいるかもしれません。
私の事務所は初回相談無料ですし、条件を満たしていれば法テラスの利用も可能です。
誰しもが、自分らしく生きる権利があります。
我慢する必要はありません。
離婚したいけれど、どうしたらいいのかわからない。そんな状態でも一から丁寧にご説明いたしますので、安心してご相談にいらしてください。

――今後の展望を教えてください。

これからも、生まれ育った福島の地で、困っている人の手助けができる弁護士でありたいです。
法律問題に巻き込まれてしまうと、不安で落ち着かないですし、夜も眠れなくなる方もいらっしゃいます。
そんなとき、前に進むためのサポートをするのが弁護士の仕事です。
私は、依頼者さまの希望に沿った結果を出せるよう全力を尽くしますが、それだけでなく解決までのプロセスも大切だと考えています。
これからも依頼者さまの納得度を重視しながら、ひとつひとつの問題に丁寧に向き合っていきたいです。


――最後にメッセージをお願いします。

人生で弁護士と関わる機会なんて、そうそうありません。
せいぜい、1回か2回くらいではないでしょうか。
そんな弁護士に、いきなりプライベートな相談をするのは気が引けますし、躊躇してしまう方もいるでしょう。
「上手く話せなかったらどうしよう」と不安に思うかもしれませんが、全く気になさらないでください。
相談はじっくりゆっくり、時間をかけて対応させていただきます。
焦らなくて大丈夫なので、どうかお気軽に、私にご相談ください。