いのうえ ごう
井上 剛弁護士
井上剛法律事務所
刈谷駅
愛知県刈谷市相生町3-3 富士ビルディング6階
インタビュー | 井上 剛弁護士 井上剛法律事務所
交通事故の損害賠償で1億円超、相続人が60人の遺産分割を決着。対話が照らした解決への道
20年を超えるキャリアを、依頼者の救済と再起に注いできた井上剛法律事務所の代表・井上 剛(いのうえ ごう)弁護士。
年間100件ほどを扱う交通事故では、高次脳機能障害などを伴う難解な事案を何度も解決してきました。
相続人が60人にも上った遺産分割も、持ち前の調整力を活かして円満に決着。
依頼者との対話にこだわり、どんな状況でも解決の出口を見つけ出しています。
年間100件ほどを扱う交通事故では、高次脳機能障害などを伴う難解な事案を何度も解決してきました。
相続人が60人にも上った遺産分割も、持ち前の調整力を活かして円満に決着。
依頼者との対話にこだわり、どんな状況でも解決の出口を見つけ出しています。
01 これまでのキャリア
キャリア20年超、独立して約15年。交通事故を中心に幅広くカバー
ーー弁護士として刻んだキャリアは20年を超えます。
キャリアをスタートさせたのは、名古屋市内にある法律事務所でした。
将来的な独立を見据え一般民事を幅広く担当し、約6年在籍した後に刈谷市で独立しました。
現事務所を開業してからも、もう15年が経とうとしています(2023年2月現在)。
現在も、一般民事をメインにあらゆるご相談をお受けするスタイルは変わりません。
遺産相続、離婚・男女問題、交通事故、労働問題、不動産、刑事事件などです。
損害保険会社の顧問経験があるため、とくに交通事故の件数が多いですね。
中小企業を中心に、企業法務にも力を入れています。
キャリアをスタートさせたのは、名古屋市内にある法律事務所でした。
将来的な独立を見据え一般民事を幅広く担当し、約6年在籍した後に刈谷市で独立しました。
現事務所を開業してからも、もう15年が経とうとしています(2023年2月現在)。
現在も、一般民事をメインにあらゆるご相談をお受けするスタイルは変わりません。
遺産相続、離婚・男女問題、交通事故、労働問題、不動産、刑事事件などです。
損害保険会社の顧問経験があるため、とくに交通事故の件数が多いですね。
中小企業を中心に、企業法務にも力を入れています。
02 得意分野と強み①
交通事故は年間約100件。後遺障害等級を上げ1億円超の損害賠償
ーー交通事故はこれまでに何件くらい扱ってきたんですか?
平均すると、年間100件ほどになります。
現事務所の開業後だけで考えても、計1,500件近くに。
被害者側、損害賠償を請求する側の依頼を受けた事案も多くあります。
人身・物損を問わず、あらゆる事案を扱ってきました。
高次脳機能障害などを伴う難事案にも対応できます。
保険会社が提示する慰謝料をはじめとする損害賠償額は、被害者が本来得るべき金額に大きく届かないケースが多々あります。
特に死亡事故や重度の後遺障害が残るようなケースでは、その傾向が顕著です。
ーー高次脳機能障害は症状がわかりづらく、後遺障害に認定されないこともあると聞きます。
ですから、そういった難しい事案はより弁護士の力量が問われることになります。
重度の障害であればあるほど、慰謝料などの損害賠償額は増えます。
大切なのは、実態に即した賠償を、漏れなく請求できるかどうかです。
慰謝料だけでなく、将来必要になる介護費用や逸失利益など、請求項目は多岐にわたります。
具体的にどんな損害が発生しうるのか、それを細部まで正確に予見できるかどうかがカギを握ります。
それはマニュアル本に載っているようなテンプレート式の対応では難しく、経験がモノをいう部分も多いです。
慰謝料の金額を大きく左右する後遺障害等級認定についても、同じようなことがいえます。
中には認定されなかったり、思い描いていた等級より低かったりもすることもあります。
一度決まった認定を覆すのは簡単なことではありませんが、私はその点でも異議申立等を通じて、覆すことができた事案もいくつかありました。
ーー実際にどんなケースがあったのか教えてください。
後遺障害等級認定を3級から2級へ上げた事案があります。
裁判によって慰謝料も一気に跳ね上がり、損害賠償額は1億円を超えました。
事故は、歩行中に後方からトラックに轢かれてしまった人身事故でした。
ただ、被害者は車道を歩いていたため、こちらにも過失割合が相当程度出てしまう不利な状況でもありました。
そんななか大きな争点のひとつになったのが、被害者の“ある症状”が事故が原因なのか否かという点でした。
相手方が事故との関係を頑なに否定したその点を、うまく立証することができたのです。
ーーどうやって事故との因果関係を突き止めたんですか?
膨大なカルテ(診療録)を読み込んだ結果です。
その量は、なんと2,000ページ以上。
それを隅々までチェックし、丹念に症状の変化を拾い上げていきました。
依頼者さまには「こんなに(慰謝料などを)もらえるとは思わなかった」と大変喜んでいただけました。
時間のかかる難作業でしたが、なんとか力になれてうれしかったですね。
平均すると、年間100件ほどになります。
現事務所の開業後だけで考えても、計1,500件近くに。
被害者側、損害賠償を請求する側の依頼を受けた事案も多くあります。
人身・物損を問わず、あらゆる事案を扱ってきました。
高次脳機能障害などを伴う難事案にも対応できます。
保険会社が提示する慰謝料をはじめとする損害賠償額は、被害者が本来得るべき金額に大きく届かないケースが多々あります。
特に死亡事故や重度の後遺障害が残るようなケースでは、その傾向が顕著です。
ーー高次脳機能障害は症状がわかりづらく、後遺障害に認定されないこともあると聞きます。
ですから、そういった難しい事案はより弁護士の力量が問われることになります。
重度の障害であればあるほど、慰謝料などの損害賠償額は増えます。
大切なのは、実態に即した賠償を、漏れなく請求できるかどうかです。
慰謝料だけでなく、将来必要になる介護費用や逸失利益など、請求項目は多岐にわたります。
具体的にどんな損害が発生しうるのか、それを細部まで正確に予見できるかどうかがカギを握ります。
それはマニュアル本に載っているようなテンプレート式の対応では難しく、経験がモノをいう部分も多いです。
慰謝料の金額を大きく左右する後遺障害等級認定についても、同じようなことがいえます。
中には認定されなかったり、思い描いていた等級より低かったりもすることもあります。
一度決まった認定を覆すのは簡単なことではありませんが、私はその点でも異議申立等を通じて、覆すことができた事案もいくつかありました。
ーー実際にどんなケースがあったのか教えてください。
後遺障害等級認定を3級から2級へ上げた事案があります。
裁判によって慰謝料も一気に跳ね上がり、損害賠償額は1億円を超えました。
事故は、歩行中に後方からトラックに轢かれてしまった人身事故でした。
ただ、被害者は車道を歩いていたため、こちらにも過失割合が相当程度出てしまう不利な状況でもありました。
そんななか大きな争点のひとつになったのが、被害者の“ある症状”が事故が原因なのか否かという点でした。
相手方が事故との関係を頑なに否定したその点を、うまく立証することができたのです。
ーーどうやって事故との因果関係を突き止めたんですか?
膨大なカルテ(診療録)を読み込んだ結果です。
その量は、なんと2,000ページ以上。
それを隅々までチェックし、丹念に症状の変化を拾い上げていきました。
依頼者さまには「こんなに(慰謝料などを)もらえるとは思わなかった」と大変喜んでいただけました。
時間のかかる難作業でしたが、なんとか力になれてうれしかったですね。
03 得意分野と強み②
相続人が60人の遺産分割を円満解決。市内の製造業など企業法務も
ーーそれ以外の分野についてもお聞きします。今、とくに力を入れているのはどのあたりでしょう?
今後も高齢化が進むことを考えると、遺産相続でもお役に立てる場面がますます増えてくるはずです。
それと、企業法務でも顧問業務を積極的にお受けしています。
相続は財産が大きいほど、また相続人が多いほど問題が複雑化し、話し合いが難航しがちです。
過去には、相続人が60人ほどいらっしゃったケースを担当したこともありました。
ーー60人ですか?とんでもない数ですね…
あのときは、さすがに私も驚きましたね。
先代や先々代、さらにその昔と相続手続きをせず野放しにしていたため、相続人が枝分かれしてどんどん増えてしまっていたのです。
ほかにも、相続人が北海道や大阪、九州など遠方に散らばっている事案を扱ったこともありました。
ーーそれらは無事、円満に解決できたんですか?
そうですね。
前者については全員に手紙を送り、みなさんの了承を得たうえで分割手続きを済ませました。
後者の方では、ホールのようなところを借りて相続人に一度集まっていただき、今後の手続きなどについてご説明したうえで円満解決につなげました。
こういうときに大事なのは、事前にしっかり根回しすることです。
それをすっ飛ばしていきなり法的手続きを進めると、あとでトラブルになりがちだからです。
地味な作業に見えるかもしれませんが、実はとても大事なことなのです。
その意識や習慣のおかげか、これまで相続の協議が極度に難航したケースがあまりないですね。
ーー企業法務についても詳しく聞かせてください。
是非、お伝えしたいのは、顧問弁護士を入れていらっしゃらない中小企業のみなさんに、その重要性をご理解いただきたいということです。
どうしても、トラブルが起きてから慌ててご相談いただくケースが多いですよね。
ただ、顧問契約を結んでいただければトラブルを未然に予防でき、メリットは大きいはずです。
刈谷市はトヨタ自動車の本社がある豊田市と隣接しており、下請けの製造業が盛んな土地柄です。
またその分、労働人口が非常に多い町でもあります。
そうした中小の製造業者はもちろん、そこで働く方々にも、残業代や解雇などの労働問題で是非、お力になりたいと思っています。
今後も高齢化が進むことを考えると、遺産相続でもお役に立てる場面がますます増えてくるはずです。
それと、企業法務でも顧問業務を積極的にお受けしています。
相続は財産が大きいほど、また相続人が多いほど問題が複雑化し、話し合いが難航しがちです。
過去には、相続人が60人ほどいらっしゃったケースを担当したこともありました。
ーー60人ですか?とんでもない数ですね…
あのときは、さすがに私も驚きましたね。
先代や先々代、さらにその昔と相続手続きをせず野放しにしていたため、相続人が枝分かれしてどんどん増えてしまっていたのです。
ほかにも、相続人が北海道や大阪、九州など遠方に散らばっている事案を扱ったこともありました。
ーーそれらは無事、円満に解決できたんですか?
そうですね。
前者については全員に手紙を送り、みなさんの了承を得たうえで分割手続きを済ませました。
後者の方では、ホールのようなところを借りて相続人に一度集まっていただき、今後の手続きなどについてご説明したうえで円満解決につなげました。
こういうときに大事なのは、事前にしっかり根回しすることです。
それをすっ飛ばしていきなり法的手続きを進めると、あとでトラブルになりがちだからです。
地味な作業に見えるかもしれませんが、実はとても大事なことなのです。
その意識や習慣のおかげか、これまで相続の協議が極度に難航したケースがあまりないですね。
ーー企業法務についても詳しく聞かせてください。
是非、お伝えしたいのは、顧問弁護士を入れていらっしゃらない中小企業のみなさんに、その重要性をご理解いただきたいということです。
どうしても、トラブルが起きてから慌ててご相談いただくケースが多いですよね。
ただ、顧問契約を結んでいただければトラブルを未然に予防でき、メリットは大きいはずです。
刈谷市はトヨタ自動車の本社がある豊田市と隣接しており、下請けの製造業が盛んな土地柄です。
またその分、労働人口が非常に多い町でもあります。
そうした中小の製造業者はもちろん、そこで働く方々にも、残業代や解雇などの労働問題で是非、お力になりたいと思っています。
04 弁護士としてのモットー
些細な会話から、事件の方向性が見える。オンラインよりも対話を大切に
ーー日々、どんな思いで事件や依頼者に向き合っているのか。その点もお聞きできますか?
何気ない些細な会話のなかから、新たな気づきや事件の方向性が見えることがある。
いつもそのことを念頭に入れながら、依頼者さまとの対話を大切にするようにしていますね。
ご相談は時間を機械的に区切らず、お話にじっくり耳を傾けること。
できる限り直接お会いし、表情や口調などから感情の機微を読み取ること。
2,000ページを超えるカルテの調査がそうだったように、そういう入念なリサーチや丁寧なコミュニケーションが、解決の出口へつながっていくと信じているのです。
どんな事件も、一切手を抜かずにやり切る。
その最大のモチベーションは、依頼者さまの笑顔と感謝です。
一人ひとりの喜ぶ姿を見るために、これからも一つひとつの事件に挑んでいく覚悟です。
何気ない些細な会話のなかから、新たな気づきや事件の方向性が見えることがある。
いつもそのことを念頭に入れながら、依頼者さまとの対話を大切にするようにしていますね。
ご相談は時間を機械的に区切らず、お話にじっくり耳を傾けること。
できる限り直接お会いし、表情や口調などから感情の機微を読み取ること。
2,000ページを超えるカルテの調査がそうだったように、そういう入念なリサーチや丁寧なコミュニケーションが、解決の出口へつながっていくと信じているのです。
どんな事件も、一切手を抜かずにやり切る。
その最大のモチベーションは、依頼者さまの笑顔と感謝です。
一人ひとりの喜ぶ姿を見るために、これからも一つひとつの事件に挑んでいく覚悟です。