数年前の返品商品の未返却・販売について、刑事責任と起訴猶予の可能性
数年前、事業用の商品を仕入れましたが、事前説明より実際の数量が2割以上少なかったため、返品を申し出て仕入れ代金の全額返金を受けました。
しかし、後から確認すると、返品対象だった商品の一部が手元に残っていたようで、返金から数日以内に出品し、その後販売していたことが、最近になって過去の取引履歴を確認した際に判明しました。
未返品の商品は少数ですが、販売価格の合計は5万円未満で、仕入れ総額の数割に相当します。
当時、なぜその商品を返品せずに出品したのか、数年前のことなので正確には覚えていません。
現在の記憶では、意図的に返品対象の商品を隠して利益を得ようとしたという認識はありません。
最近になって初めてこの件に気づき、現在は相手方への全額補償を考えています。
補償する資力はありますが、まだ相手方への連絡や弁済は行っていません。
なお、把握している限り、同様の事例はほかになく、前科前歴もありません。
【質問】
1. このような場合、横領罪・業務上横領罪・詐欺罪などが成立する可能性はあるのでしょうか。
特に、当時の認識について記憶が曖昧な場合、故意はどのように判断されるのでしょうか。
2. 仮に犯罪が成立した場合、販売価格が合計5万円未満で、単発・初犯・前科前歴なし・全額弁済可能という事情から、起訴猶予になる可能性は高いと考えられるでしょうか。
3. 未返品商品の販売価格が仕入れ総額の数割に相当することや、返金から数日以内に出品していることは、悪質性や刑事処分の判断にどの程度影響するのでしょうか。
4. この場合、刑事上の被害額は未返品商品の価値を基準に考えるのでしょうか。
それとも、返金された仕入れ代金全体が問題となる可能性もありますか。
5. 数年前の出来事で最近初めて気づいた場合、今から警察に申告する必要はありますか。また、相手方への説明や補償は、どのように進めるべきでしょうか。
刑事事件の実務に詳しい先生から、犯罪の成立可能性、仮に成立した場合の起訴猶予の見通し、今後の適切な対応についてご教示いただけますと幸いです。
故意がなければご記載の犯罪は成立しません。
販売価格も高くないことから、捜査機関が積極的に捜査する可能性は極めて低いでしょう。
業務上の取扱のミスであると捉えて、相手方に謝罪と補償の連絡をする方針が考えられます。
松本翔馬先生
お忙しい中、ご回答いただき誠にありがとうございます。
「捜査機関が積極的に捜査する可能性は極めて低い」とのご見解は、相手方が警察に相談・被害申告した場合でも同様でしょうか。
被害申告した場合であっても積極的捜査がなされる可能性は低いと思います。
特に、被害額の填補がされている場合には刑事事件となる可能性が下がります。