相続・遺言の事例紹介 | 中山 雅貴弁護士 なぎ法律事務所

取扱事例1

• 遺産分割

行方不明の相続人との連絡から遺産分割完了まで

依頼者：50代　男性

【相談前】
ご相談にいらしたのは、大人数の相続人が関わる遺産分割協議に行き詰まり、長年お困りだった依頼者様でした。
相続人の中には、長らく連絡が取れず行方が分からない方が複数おり、そのせいで遺産分割協議は一向に進まないままの状態でした。
「このままではいつまでたっても相続が終わらないが、自分だけではどうにもできない」と限界を感じ、当事務所にご依頼いただきました。

【相談後】
私たちはまず、行方不明となっていた相続人の所在調査に着手しました。
調査の結果、複数の相続人と連絡を取ることに成功し、事情を丁寧に説明したところ、
一部の相続人は相続放棄を希望
一部の相続人は、相続には関わりたくないとして交渉自体を拒否
という対応が分かれました。
このまま任意の話し合いだけでは手続が前に進まないと判断し、当事務所は遺産分割調停を家庭裁判所に申立てました。
調停手続の中で、
相続人が多数に及び、長年協議が進んでいないこと
一部相続人は放棄の意思を明確にしていること
他の相続人は交渉自体を拒否していること
などの経緯を裁判所に丁寧に説明しました。
その結果、裁判所は調停に代わる審判の形で遺産分割を成立させ、長年止まっていた相続手続はようやくすべて完了しました。
依頼者様は、
「自分一人では到底ここまで進められなかった。裁判所の手続きを使ってきちんと終わらせてもらえて本当に安心した」
と、長年の懸案が解消されたことに大変安堵されていました。

取扱事例2

• 遺留分侵害額請求・放棄

＜財産の使途不明金＞使い込みの立証を行い、納得のいく遺産分割へ

依頼者：５０代　男性

【相談前】
依頼者は、亡くなったご親族の遺産について、他の相続人による使途不明金があるのではないかと疑い、ご相談にいらっしゃいました。
生前に預金が不自然に引き出されており、その使途が不明な金額が3,500万円にも上っていました。他の相続人は話し合いに応じず、依頼者の方は途方に暮れていました。

【相談後】
依頼者の代理人として、不自然な引き出しの記録を徹底的に調査し、使途不明金の存在を強く主張しました。
相手方との交渉を重ね、最終的に、相手方が一部の使い込みを認め、2,000万円の返還で合意に至りました。
さらに、この和解を前提として遺産分割協議もスムーズに進み、依頼者の方が納得できる形で相続手続きを完了することができました。

取扱事例3

• 遺産分割

【遺産分割事例】使途不明金の主張を退け、有利な条件で調停成立

依頼者：５０代　女性

【相談前】
依頼者は、亡くなった親の遺産をめぐり、きょうだいで争いになっている５０代の女性でした。
当初は、自身で相手方から申立てられた遺産分割調停に対応していましたが、途中から相手方に弁護士が就き、
「あなたが親のお金を勝手に使い込んだ」
「その分を遺産から差し引くべきだ」
と主張され、別途、親の財産を使い込んだという内容の裁判（いわゆる使途不明金の請求訴訟）も提起されてしまいました。
一人で複数の手続に対応することに強い不安を感じ、「きちんと説明してくれる弁護士に任せたい」と当事務所にご依頼いただきました。

【相談後】
私たちが受任し、まずは、
親の口座の入出金記録
預金の引き出し時期と、その時期の親の生活状況・介護状況
依頼者が行ってきた立替払いや生活費の支出状況
などを丁寧に整理・分析しました。
そのうえで、弁護士が遺産分割調停に出席し、同時に進行していた「親の財産を使い込んだ」とする裁判（使途不明金の主張）についても、
引き出されたお金の具体的な使途
親のための支出であることを示す資料・経過
を示して反論し、相手方の主張が成り立たないことを粘り強く主張しました。
その結果、裁判では相手方の使途不明金の主張は排斥され、依頼者に不当な返還義務はないと判断されました。
また、遺産分割調停についても、
依頼者が希望していたとおり、不動産を取得するのではなく、金銭を取得する
という内容で合意が整い、調停が成立しました。
依頼者は、「使い込んだ」との不本意な疑いを晴らすことができたうえ、将来の管理負担の大きい不動産ではなく、自由に使える金銭として遺産を受け取ることができました。