相続・遺言の事例紹介 | 佐々木 一夫弁護士 弁護士法人アクロピース 赤羽オフィス

取扱事例1

• 遺留分の請求・放棄

父が亡くなり全遺産を次男に相続させる遺言があり、次男から遺産が開示されなかったが、遺産を発見して遺留分侵害額請求を行い5000万円を超える和解金を得た事例（事務所としての事例）

依頼者：50代（男性）

【相談前】
依頼者の父が亡くなり、遺言が発見されたが、当該遺言には父と同居していた次男に自宅不動産と賃貸用の木造アパートを含む全財産を相続させる旨の内容だった。
次男は、長男には1円も渡したくないとの主張で、遺産の開示に全く応じようとしなかった。

【相談後】
受任後、担当弁護士が不動産の実勢価格の評価を行い、直ちに次男に対して遺留分侵害額請求の通知書を送付しました。
次男から不動産以外の遺産がなかなか開示されませんでしたが、弊所にて遺産を独自に調査し、4000万円以上の隠し遺産を発見しました。
次男からは、長男の非行や不動産価格について主張がなされましたが、いずれも弊所弁護士の的確な反論によって排斥し、結果として5000万円を超える遺留分を獲得しました。

【先生のコメント】
本件は、隠された遺産を発見することがまず大切でした。
遺産調査の方法はいろいろありますが、弊所に蓄積されたノウハウを使って遺産を調査したところ、かなりの遺産が発見されました。
また、本件では自宅不動産とアパートの現実の価格がいくらかという点が焦点でした。
不動産には相続税評価額、固定資産評価額、実勢価格その他の価格と複数の評価方法があり、実際の価格を知ることが困難です。
本件では、弊所弁護士が適正な実勢価格を算定し、相手方の主張する金額を大幅に上回る金額で和解をすることができました。

取扱事例2

• 遺産分割

父が亡くなり、複数の不動産が遺産となっていたが、そのうちいくつかの不動産が曾祖父の代から遺産分割がなされていなかった事例（事務所としての事例）

依頼者：60代（女性）

【相談前】
依頼者は、都内に複数の不動産を所有する父の一人息子でした。
父が亡くなり、相続の手続きを行うために財産を調べていると、大正時代から登記名義が動いていない土地があることがわかりました。

【相談後】
弊所弁護士は受任後ただちに登記名義人の相続人の調査を行いました。
調べてみると相続人は20人となっていることがわかりました。
弊所弁護士から各相続人に連絡を行い、相続分の譲渡等を求めて粘り強く交渉した結果、最終的に土地の持分を持つ相続人は3人に絞られました。
その後弊所弁護士が家庭裁判所に遺産分割調停を申し立て、最終的には依頼者は無事に遺産を単独で相続することができました。

【先生のコメント】
本件は相続手続きが長年放置された結果、相続人が死亡してさらに多数の相続人が発生し、多数の相続人を相手にしなければならない事案でした。
こういった案件においても、交渉の相手方をできる限り減らしていくことで事案をできる限り単純化して、ある程度単純化できたところで裁判所へ調停や審判を求めるなどの方法で解決をすることができます。
何代にもわたる相続で相続人の数が増えた場合には、弊所にぜひご相談ください。

取扱事例3

• 相続放棄

相続放棄を検討していたが、相続財産の資産価値を精査してみると5000万円以上の分与を受けられた事例（事務所としての事例）

依頼者：40代（男性）

【相談前】
亡くなった父には多数の不動産があったが、多額の負債もあったため相続放棄も検討していた。
他の相続人である兄からは相続放棄を進められていたものの、相続放棄をしていいものかどうかわからずにいた。

【相談後】
弊所の弁護士が受任後に不動産の価値を査定した結果、大幅にプラスの財産があることがわかった。
相続放棄には期間制限があるため、相続放棄をするかどうか判断するための期間を延ばすための手続きも行った。
プラスの財産が多いことが分かったため、兄との間で遺産分割協議を行ったところ、兄から5000万円を超える代償金の支払いを受ける旨の和解がまとまった。

【先生のコメント】
遺産の中に多数の不動産があり、しかもアパートや太陽光発電施設などの収益物件を含む場合、その資産価値の査定は容易ではありません。
収益物件の資産価値は当該物件の収益等を総合的に考慮しなければはっきりとはわかりませんが、本件では担当弁護士が不動産鑑定士等と連携して裁定した結果、多額のプラスの資産価値があるとわかりました。
不動産の絡む遺産分割においては、正しい不動産の価値の把握が重要であり、その評価には不動産と相続に精通した弁護士の関与が不可欠です。