控訴審の可能性について

一審の不貞慰謝料請求訴訟で、150万円超の支払いを命じられました。
原告は、離婚なし、子は成人です。
しかし、
* 肉体関係の証拠なし
* 恋愛的メッセージなし
* 探偵報告は「2人が歩いている場面」のみ
* 原告証拠は配偶者の供述と銀行明細のみ
という状況です。
尋問では、原告本人5分、配偶者10分のみで、被告尋問なし。

私は健康上の理由で出廷できず、反対尋問は行われていません。
第一回を陳述擬制、2回目は期日キャンセルされ書面審理です。
したがって、被告は書面提出のみで一度も出廷していない状況です。

【質問】

① このような「不貞の証拠ゼロ」の事案でも、控訴審で事実認定が覆る可能性はありますか?

② 控訴で 0円又は大幅減額 となる可能性は一般的にどの程度でしょうか?

個人的な印象にすぎませんが、控訴審で結論が逆になる可能性はせいぜい20〜25%程度という印象で、相応のハードルの高さがあります。いずれにしましても、一審の判決書の判断過程等を確認しないと具体的な検討は難しいところです。

一般に、高裁で事実認定が変わる可能性は5割を切るほど低いのが多くの弁護士の体感ではありますが、裁判官の個性もあり、原判決を精査しないと判断が難しい状況です。

ただし、被告本人尋問の申請がなく行われていないというのが事実認定において不利に働いている可能性は否めないという印象を持ちました。

被告がどのように争いをしたのかにもよりますが、客観的な証拠からすると証拠資料が不足しているように感じます。

一度弁護士に第一審の資料とともに相談をされたほうが良いでしょう。控訴期間の問題もあるため早めに対応されると良いかと思われます。

①について
不貞慰謝料請求訴訟において、150万円の請求認容判決が出されたということは、不貞行為があった、という事実認定がなされたのだろうと思います。
控訴審では、そのような事実認定が誤っており不貞行為がなかった、という主張を展開しなければならないことが想定されます。
もっとも、以上述べた考えも推測にすぎず、原判決が取り消される可能性を吟味するには、第一審判決や原告・被告の主張、証拠の分析が必要となります。
②について
統計上は、民事控訴審の終局区分は、判決が約58%、和解が約34%、取下げが約6%です。このうち、原判決取消しが判決のうち約26%です。
そうすると、控訴審で原判決取消判決を獲得できるのは15%程度(=58%×26%)と考えられます。もちろん、この数字は第一審判決よりも有利な内容で和解するケースを捨象しているので、少し厳しめに見積もられた数字ではありますが、それでも低いと評価することができると思います。

なお、第一審判決が一部認容判決の場合、ご相談者様が控訴せずとも、相手方が控訴することもありますのでご留意ください。
いずれにせよ、控訴期間の徒過は避けなければなりませんから、速やかに弁護士にご相談されることをお勧めします。

第二百八十五条 控訴は、判決書又は第二百五十四条第二項の調書の送達を受けた日から二週間の不変期間内に提起しなければならない。ただし、その期間前に提起した控訴の効力を妨げない。