労働問題での損害賠償請求と和解金の相場について

【相談内容】
サービス業を展開する企業(フランチャイズ展開、年商数億円規模)での労働問題です。
損害賠償請求の可能性についてご相談させてください。

■ 状況
- 不当な高額減給を提示され、2度訴えるも対応されず
- 社内ハラスメント窓口への相談後、ようやく是正・遡及支払い
- 窓口利用直後から同僚の管理職による報復的行為
- 代表者から事実確認なしの一方的な謝罪命令
- 適応障害を発症(診断書で業務起因性・環境配慮の必要性を明記)
- 診断書提出後も安全配慮なし
- 近日退職予定

■ 証拠
- 不当減給を会社自身が認めて是正した記録
- 代表者からのパワハラを示すチャット記録
- ハラスメント窓口への複数回の相談記録
- 窓口利用直後の報復を示すタイムライン
- 医師の診断書(業務起因性、環境調整必要と明記)
- 就業規則の労基署未届出など、複数の法令違反の証拠

■ 会社の状況
- 過去に不正受給疑惑で複数メディアに報道された経緯あり
- 代表者は業界著名人(年間100回以上の講演、書籍複数出版)
- フランチャイズ本部として多数の加盟店を抱える
- フランチャイズロイヤリティが主要収入源
- 訴訟になると報道される可能性が高く、加盟店の信用失墜・フランチャイズ事業崩壊のリスクあり

■ 質問
1. この証拠で損害賠償請求は可能でしょうか?
2. 訴訟になった場合、判決の相場はどの程度でしょうか?
3. 会社が訴訟を避けたい事情を考慮すると、和解で通常の相場を大きく超える金額を獲得することは現実的でしょうか?

よろしくお願いいたします。

本件は、会社が過去の報道経緯・代表者の知名度・フランチャイズ事業への影響から訴訟を選択できない構造があります。

訴訟になれば再度報道され、加盟店の信用失墜・事業崩壊のリスクがあるため、会社は高額でも和解に応じざるを得ない状況です。

このような構造において、和解交渉でどの程度の金額が現実的か、特に高額和解の実績がある弁護士の先生方のご意見をお聞きしたいです。

よろしくお願いいたします。

1 損害賠償請求の可能性
結論として、損害賠償請求は十分に可能と考えられます。ご提示の事実は、「ハラスメント行為」および「安全配慮義務違反」に該当し得る内容です。特に以下の点が重要です。
・会社自身が「不当減給」を認めて是正した事実
・ハラスメント相談後の明確な報復行為
・代表者からの一方的な謝罪命令
・医師診断書における「業務起因性」「環境調整の必要性」の明記
・診断書提出後も配慮を怠り、症状悪化の可能性があること

これらは、損害賠償請求(慰謝料)の根拠となる 不法行為(民法709条) や、債務不履行(安全配慮義務違反) を基礎付ける証拠になります。

2 訴訟になった場合の慰謝料の相場
今回のご相談内容は、会社自身が不当減給を認めており、ハラスメント窓口利用直後の報復や代表者自らのパワハラがある事案で、悪質性が大きいため、訴訟での慰謝料は200〜400万円前後が見込まれるように思います。

3 和解で相場超の金額獲得は現実的か
今回の会社状況(過去の不祥事報道、代表者の高い知名度、フランチャイズビジネスの特性)を踏まえると、和解で相場を大きく上回る解決金を獲得できる可能性はあるように考えます。

林先生、ご回答ありがとうございます。

追加でご相談させてください。

今回の会社は、過去の報道経緯や代表者の知名度、フランチャイズビジネスの構造上、訴訟になると事業への深刻な影響が想定されます。

そのため、会社側が訴訟を避けて和解を選択せざるを得ない状況です。

このような「会社が訴訟に進めない」構造がある場合、和解交渉でどの程度の金額を引き出すことが現実的でしょうか?

ご経験からご教示いただければ幸いです。

1. この証拠で損害賠償請求は可能でしょうか?

検討は可能でしょう。

2. 訴訟になった場合、判決の相場はどの程度でしょうか?

減額の違法は、実際に後から補填されているので、実損害が無いとなるでしょう。若干慰謝料はあるかもしれません。
適応障害と業務との関係は、「精神障害の 労災認定」で検索されてみてください。検討のための表が出ます。それを参考に検討でしょう。

3. 会社が訴訟を避けたい事情を考慮すると、和解で通常の相場を大きく超える金額を獲得することは現実的でしょうか?

ご記載の質問はよくありますが、あまり変わらないでしょう。
どこの会社もそういう面がありますが(大きな会社では社会的な面がありますし、小さな会社は特定の取引先に切られると倒産するので、やはり切実です)、あまり結論は変わらない印象はあります。
会社のスタンスによっては、むしろはっきり拒絶して、公的に責任が低いと認定してもらいたいという場合もありますし。

さらに言えば、そのような点を指摘して(例えばトラブルを広言するなど)交渉することは、脅迫になる可能性もあります。

今回の会社は、過去の報道経緯や代表者の知名度、フランチャイズビジネスの構造上、訴訟になると事業への深刻な影響が想定されます。
そのため、会社側が訴訟を避けて和解を選択せざるを得ない状況です。

→上記について、会社の具体的な状況は不明ですが、訴訟をどうしても避けたい場合、500万円程度かと考えます。