開示請求の対象になるのかどうか
先日好き嫌い.comというサイトである大手所属の配信者の言動について「後輩いびりだ」と書き込んだところ、他の理容者から「風説の流布だ」「開示請求の対象だ」という返信がありました。
半日程度で私のコメントへの批判は収まったものの、そのうち事務所から開示請求されるのではないかと心配です。
1)このケースでは、実際に開示請求されることがあるのでしょうか
2)書き込みから開示請求されるまでにどれくらいかかるのでしょうか
3)開示請求された場合、示談金の相場はどれくらいになるのでしょうか
配信者の実際の言動をもとに「後輩いびりだ」との書き込んだのであれば、意見論評であり名誉毀損には該当しないと思われますし、表現自体も一般的なので名誉感情侵害にも該当しないでしょう。プロバイダ側の対応にもよりますが、開示請求が認められる可能性も低いと思います。
開示が請求されるまでの期間は相手次第です。開示請求の申立てから発信者が特定されるまでは、これもプロバイダ側の対応次第ですが、一般的には3~6カ月程度かかります。
示談金の相場も内容や相手次第なので一概には言えませんが、10万~100万円程度が一般的と思われます。
1)このケースでは、実際に開示請求されることがあるのでしょうか
→「後輩いびりだ」が配信者の言動をもとにした記事であれば、名誉権侵害にも名誉感情侵害にも該当しがたく、開示の対象とならないでしょうから、開示請求がなされないでしょう。
「後輩いびりだ」が配信者の言動をもとにせずに、配信者が後輩いびりを行なっているとの独自の事実摘示をしたものであれば、名誉権侵害として開示の対象となり、開示請求がなされる可能性があるでしょう。
ご事情からすると、本件は前者でしょうから、あまり気にしないで良いかと存じます。返信をしてきた人も、開示請求の仕組みを理解していない可能性があるでしょう。
2)書き込みから開示請求されるまでにどれくらいかかるのでしょうか
→開示請求から開示までの期間は、一般論としては、3、4か月でしょう。
3)開示請求された場合、示談金の相場はどれくらいになるのでしょうか
→本件に関しては、そもそも開示の対象とならない可能性が高いでしょうから、あまり気にしないで良いと思いますが、一般論として、誹謗中傷にあたる記事による損害は数万円から数十万円と認定されることが多いでしょう。
ご記載の事情のみでは,名誉権侵害や名誉感情侵害となる可能性は低いように思われます。
開示請求については,ケースによって変わってはきますが,期間としては3~4か月で出ることは多いかと思われます。
示談金について,権利侵害が認められるケースであっても,その悪質性によって変わってきます。一般的には数万円から50万円前後となることが多いでしょう。