有給消化中の即日退職と未消化分の賃金請求について

お世話になります。
当方は当初「12月末退職(12月は出社→12月末まで有給消化)」で合意していましたが、社長の一方的な判断により、私の有給取得を申し出た直後に「即日退職扱い」とされ、健康保険の退職手続きも行われました。出社・有給の打切りに伴う未消化有給の賃金請求や、会社都合・不当解雇に該当するかの法的評価および対応(交渉・内容証明作成等)について助言いただけますでしょうか?
よろしくお願いいたします。

ご相談の「即日退職扱い」は、労働者の意思に基づかない一方的な労働契約の終了であるため、法的には「解雇」と評価される可能性が極めて高いです。
会社が労働者を解雇するためには、客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当であると認められる必要があります。これを欠く解雇は、権利の濫用として無効となります(労働契約法第16条)。有給休暇の取得を申し出たことを理由とする解雇は、通常、客観的合理性や社会的相当性が認められにくいと考えられます。

雇用保険の手続きにおいて、このような解雇は自己都合退職ではなく、正当な理由のない解雇として「会社都合退職(特定受給資格者)」に該当する可能性が高いです。会社が離職票に自己都合退職と記載した場合でも、ハローワークに事情を説明し、解雇に関する証拠を提出することで、会社都合と認定される場合があります。会社都合と認定されると、失業手当の給付日数や受給開始時期で有利になることがあります。

今後の対応策
上記の権利を主張するために、以下の対応が考えられます。
①証拠の確保
「12月末退職」で合意したことがわかるメール、書面
有給休暇を申請したことがわかる記録
「即日退職扱い」とされた際の社長とのやり取りの録音やメールなど
会社から交付された書類(離職票、健康保険の資格喪失証明書など)

②内容証明郵便による請求
まず、会社に対して書面で請求することが有効です。その際、後日の証拠とするために内容証明郵便を利用することが推奨されます。書面には以下の内容を盛り込むとよいでしょう。
・「即日退職扱い」は解雇であり、解雇権の濫用として無効であることの主張
・本来の退職日である12月末までの賃金(有給消化期間の賃金を含む)の支払い請求
・解雇理由証明書の交付請求(労働基準法第22条に基づき、労働者は解雇理由を記載した証明書を請求できます)

③公的機関への相談
・労働基準監督署: 解雇予告手当の不払いなど、労働基準法違反が明らかな点について相談・申告ができます。
・都道府県労働局: 労働者と会社の間の紛争について、助言・指導や、あっせん(話し合いの仲介)を無料で行っています。

④法的措置 会社が話し合いに応じない場合、裁判所に労働審判や訴訟を申し立てることを検討します。