遺産分割協議前の兄による父の遺産売買

昨年父が他界

相続者は母、兄、自分(次男)の3人

母は養護老人ホームに入所、自分が息子だと判断出来ない程度
兄は身体障がい者1級、実家に一人暮らし。日常生活は問題がないが、会話は小学生程度、病院でも話を理解できていないと説明を受けています。
遺産分割協議にも、全て自分の物だと主張して協議書も拒否

自分(次男)は自立し別居。会社に勤め家族もいます。

11月になって遺産の一部(重機)を父の知り合いだという中国人に売ったと叔母に連絡があり、11/8日には兄から軽トラを売りたいとの電話、相続者全員の合意がないので違法なのでやめて下さいと説明しましたが理解されず、その場にいた中国人と電話を変わってもらい同様の説明をしましたが、鼻で笑われ、いつでも連絡下さいといわれました。また、その時には軽トラ(ナンバープレートあり)と防犯のためにナンバープレートを外した乗用車(両車共に父名義)のナンバープレートはどこだ?とけしかけられました。

いちおう、その中国人の名字と電話番号だけは聞きだせました。

兄の精神状態から、その他の父の遺産を違法なのに、その中国人に売ってしまう可能性がありどのような対応をすれば困っています。

どうか、よい対応を指導していただけないでしょうか?

まず、遺産分割協議は相続人全員の合意によってのみ成立します。相続人のうち一人でも協議に参加しなかったり、有効な意思表示ができなかったりした場合、その遺産分割協議は無効となります。したがって、お兄様からの譲受人に対しては、たとえば後見人から意思表示の無効を主張して契約を無効とするという方法はありえます。

ただし、この方法は迂遠であり確実に意思表示が無効であると判断されるとはいえません。また、契約が有効とされた場合、お兄様の持ち分のみは譲受人に移転することとなります。

そこで、もし売却はやむなし、金銭的に処理するのでもよいということであれば、みなし遺産制度を利用するのは一つの方法です。
これにより、処分したお兄様以外の相続人全員の同意があれば、処分された財産を「遺産分割の時に遺産として存在するもの」とみなして、遺産分割の対象に含めることができます。
この制度を利用することで、お兄様が財産を不正に処分しなかった場合と同じ結果を実現し、公平な遺産分割を目指すことができます。例えば、売却したことによる利益を遺産に組み戻し、その分を兄の相続分から差し引く(代償金を支払わせる)といった計算が可能になります。

なお、お兄様が今後も遺産を処分してしまう恐れがある場合、遺産の散逸を防ぐために、家庭裁判所に保全処分を申し立てることができます。これは、遺産分割の審判や調停の申立てを行っていることが前提となります。