防犯カメラリレー捜査はどのような重大犯罪に適用される?

仮の話にはなりますが、ご回答頂けると幸いです。

2020年くらいに入ってから、防犯カメラのリレー捜査というものがニュースで知るようになりました。
殺人事件のような重大犯罪であれば、犯人の動向を逐一追うようなリレー捜査もされるかと思います。このようなリレー捜査は、他の重大事件でも実施されるものでしょうか?

例えば、強制わいせつ致傷などがが駅で発生した場合は、被害届(もしくは110番通報)が出された場合にリレー捜査されるのでしょうか?

元警察官の弁護士です。

当該事案も重大事案であり、リレー式に防犯カメラを確認するのが基本です。
その上で犯人の個人特定につながるようなもの(利用車両のナンバー、クレジットカードなどの利用、コンビニへの立ち寄りやその際のポイントカード利用、公共交通機関利用時の記名式ICカード利用、タクシー乗車時の画像や決済履歴・利用した電子決済履歴など)を取得し、さらにそれらの情報を深掘りして、犯人の個人特定を行います。

都市部であればあるほど防犯カメラが至る所に存在するため、被害届や通報が早いほどデータが消える前に確認されるため特定されやすくなります。

藤本先生

ご回答ありがとうございます。このような
重大事案では、捜査機関の方々のご尽力により検挙率が高い数値になっていると思われます。先生の警察官時代のご経験上、23区内の駅で発生した事案は、結構な確率で検挙まで至るケースが多いでしょうか?

私は都内勤務ではなかったので、そこはわかりかねるところですが、地方と比べると電車内の防犯カメラや駅構内の防犯カメラも充実しているので、必然的にそうなりがちだと思います。

ご回答ありがとうございます。

そうなると、都内の駅で重大犯罪が起きた場合は検挙率は高そうですね。渋谷のハロウィンイベントで事件を起こした方々を、リレー捜査で複数人一気に検挙したことも納得いくところです。

検挙に至れなかった場合は、防犯カメラの映像が途中で得られなかったとか、そういう場合になるんでしょうか?

そういうケースや、個人特定情報に繋がらなかった場合です。

ご回答ありがとうございます。

都内であれば、被疑者の自宅までの映像とか得られやすいでしょうし、そういう意味では検挙の可能性は高くなるという感じなんですかね?

藤本先生、

令和に入るあたりで、強制わいせつだったりの検挙率が9割近くになっているのは、リレー捜査などが功を奏しているということになるんでしょうか?

そうですね。
捜査本部が設立されるなど、重大事件には十分な時間と要員が割かれるので、細かな防犯カメラ捜査や個人特定情報までたどり着く捜査が可能になるからです。

ご回答ありがとうございます。

そうなると、昨今では重大事件で被害届が出ている場合は、大体犯人特定までいきそうですね。
色々ありがとうございました。非常に勉強になりました。