不当解雇か情報漏洩の疑いに関する相談

不当解雇かどうかの相談をさせてください。

自宅の私のパソコンに、
個人Gmailで、
会社パソコンから
会社資料を送ったことから、
情報漏洩をしたという事で
解雇処分になりました。
(自宅での仕事用に、送っただけです。)

年収1200万円です。
解雇されて3ヶ月になります。

今回、
漏洩したとされる情報については、
ビジネス上、
全く重要でもない朝会の議事録です。

但し、会社側は、私を解雇にする理由を探していた模様です。
(ファミリー会社の身内幹部のパワハラが激しく、離職される方が多く、その待遇改善を求めて、人事部幹部に働きかけておりました。それが、耳に触れて、癪に障ったようです。)

解雇通知書・解雇理由証明書には、
「情報漏洩のため」と、
他には「会社批判が多く能力不足のため」との無理矢理のありえない記載あります。

【質問1】
重要機密事項でもないですし、私個人が自宅で見るために送信したのですが、
これで解雇になります?
情報漏洩になるのですか?
この様な場合、私はすればよいでしょうか?

【質問2】
会社批判が多く能力不足のためという理由も、とても抽象的ですが、これで解雇になりますか?
パワハラ改善を人事部幹部に相談しましたが。 
能力不足といいながら、
私は改善のための
教育も面談も指導も配置転換も全くありません。

自宅PC以外への情報流出がないのであれば、情報漏洩を理由とした解雇は正当な理由にはならないのではないかと考えます。
また、能力不足を理由として解雇することもお聞きする限り難しいのではないかと考えます。
解雇無効の確認訴訟を提起することをご検討することをお勧めします。

安井先生
ありがとうございます

高度人材の給与の高い中途採用は解雇しやすいと聞きました。
解雇の面談も指導の面談も何ありません。

解雇にされてしまうのでしょうか?

確定的なことは言えないのですが、高度人材といえど雇用契約を締結しているのであれば、お聞きしている限りの事情では解雇は困難であると考えます。

情報漏洩や能力不足を理由とした解雇で、労働者側を代理して労働審判を申し立て、ほぼ不当解雇と評価されたに等しい形で解決させた事案を手がけたことは、過去に何回もあります。

質問1について、情報漏洩を理由とする解雇は懲戒解雇でしょうから、就業規則上の懲戒規定を参照し、漏洩したとされる情報の重要性に照らして懲戒解雇が相当かどうかを検討すれば、自ずと結論が導かれるはずです。朝会の議事録を自宅に送信することが、懲戒規定のどの部分に抵触するかを議論すれば足りるでしょう。

質問2について、能力不足を理由とする解雇は普通解雇だと思いますが、会社批判が能力不足ということにはならないでしょう。高度人材うんぬんというのは、能力不足を理由とする普通解雇の場合に、クリアすべき能力の基準を高く設定して、そこまでに達しないといえるかどうかの問題です。いずれにせよ会社批判では能力の基準とはあまり関係ないでしょうから、本件では高度人材うんぬんは論点にならないと思います。

ファミリー会社の身内のパワハラが問題になっているのであれば、ご事情によっては、あえて労働審判ではなく通常訴訟を選択するなどして、公開の場で争うなどの手段を考えても良いかもしれません。

佐藤先生
詳しくありがとうございます。

情報漏洩といっても
他社に当然漏洩もさせていないですし
個人の自宅での学習用でしたかなくて。
弁明の機会すらなく
一方的な解雇理由にさせられております。

完全に私を会社から追い出すための
無理やりの理由づけです。

こんなことを裁判官はどう判断するのでしょうか?
不安です。

裁判官は、懲戒解雇なら就業規則に照らして懲戒解雇が相当と考えられる事実が認められるかどうかを判断するだけです。

実際には裁判官が判断するのはずっと先の話で、その前に代理人弁護士同士で話し合う場面や、労働審判で調停により話し合う場面もあるでしょう。その際に、会社側の対応や代理人弁護士のキャラクターによって、進み方は多少変わるかもしれません。早く終わる場合も長引く場合もあるかもしれません。

いずれにせよ、早めに代理人弁護士を決めて具体的な対策を立てるのが良いと思います。