「ネット上に自分で自分の顔写真を載せたなら、悪用されても自己責任」という意見は、おかしくないですか?
一部のインターネットユーザーの間では、
「インターネット上に自分で自分の顔写真を載せたなら、悪用されても自己責任」
などという言説も見られます。
しかし、このような意見は、おかしくないですか?
なぜなら、法律上、個人がインターネット上に自分の顔写真を掲載する行為は「表現の自由」ですが、他者が その写真を悪用する行為は「著作権侵害」などに該当します。
法的には、「悪用した者」と「悪用された者」の責任割合は、100:0 です。
もし、
「インターネット上に自分で自分の顔写真を載せたなら、悪用(無断利用など)されても自己責任」
というのなら、
「インターネット上に自分が撮影した風景写真を載せたなら、悪用(無断利用など)されても自己責任」
ということになってしまいます。
顔写真だって、風景写真だって、法律上は どちらも同じく“写真作品”として著作物に該当するのですから。
お気持ちはよくわかりますが、断言できないのです。どうしてもどうしても納得いかなければ、この手の問題に精通した弁護士等に、証拠等を直接示すなどして、詳細で分析していただくのが良いと思われます。