家族が職場で窃盗事件を起こしました。円満に解決するには今後どのように対応したら良いでしょうか。
息子が職場の寮で、複数回同僚の部屋に入ってお金を盗ってしまうという窃盗事件を起こしてしまいました。
既に警察に2回行き、事情聴取をしており、概ね罪を認めていますが、被害金額が息子は3万1千円、相手は4万円と言っている為、あとはそこのすり合わせだけだとの事。ズレのある9千円を盗られたと相手の方が仰っている日は、息子はその日の行動を覚えていて確実にその日は盗っていないと言っていましたが、警察には強くは訴えず「相手がそう言っているのなら、自分が覚えていないだけなのかもしれません」と話したそうです。これ以外の被害については素直に認めており相手の方の話とのズレも無い為、思い違いや忘れる事はあるからね、と警察も嘘を言っている訳ではないと理解してくれている様です。
ご相談の1つ目は、このまま息子の主張は引いて被害額は4万円で進めていいか(こちらの心情としては、加害者という立場であるので、相手の主張を否定しない方でいいかと思っています)
2つ目は、お返しする金額は被害額の4万円の他、迷惑料として被害額同等の金額をプラスした8万円と考えましたが、妥当な金額か。または、しっかり示談の手続きを取った方が良いのか?
3つ目は親としてお相手にどのように謝罪すれば良いか、(息子は初めに謝罪をしているそうですが、もう一度直接しっかり謝りたいと職場を通して話しているそうです)ご教授いただけると幸いです。
本来は私も直接行って謝るのが良いのかと思いますが、遠方の為難しい状況です。
長くなってしまいましたが、どなたかご回答頂きたく、よろしくお願いいたします。
ネクスパート法律事務所の弁護士の北條です。
1. 被害金額について
息子様がやっていないと記憶している部分について、無理に罪を認める必要は本来ありません。しかし、今回のケースでは、金額のズレについて争うことが、かえって被害者の方の感情を害し、解決を長引かせる可能性も考えられます。早期の円満な解決を最優先に考えるのであれば、相手の方の主張する4万円を被害額として受け入れ、お話を進めることは現実的な選択肢の一つでしょう。
2. お返しする金額と示談の手続きについて
被害額4万円に同額程度の迷惑料を加えた8万円という金額は謝罪の気持ちを示す示談金として不当に高額とは言えない範囲と考えられます。
ここで最も重要なのは、お金をお返しする際に、必ず「示談書」という書面を取り交わすことです。示談書には、主に以下の内容を記載します。
・被害弁償として金銭を支払い、被害者がこれを受け取ったこと。
・これをもって、当事者間の問題はすべて解決したこと。
・被害者が加害者(息子様)の「処罰を望まない」または「寛大な処分を求める」こと。
この示談書を警察に提出することで、検察官が事件の処分を決定する際に、息子様にとって大変有利な事情として考慮され、不起訴処分(刑事罰を受けずに事件が終了すること)となる可能性が高まります。
3. 親としての謝罪について
まず、息子様ご本人が改めて直接謝罪したいと考えていることは、大変重要です。
親としてのお気持ちを伝える方法ですが、遠方で直接お会いするのが難しい場合は、心を込めた「謝罪の手紙」をお書きになるのが良いでしょう。手紙には、息子様の行為に対する謝罪、ご自身の監督不行き届きを詫びる気持ち、そして今後の監督を誓う言葉などを綴ります。その手紙を、息子様が謝罪に伺う際に持参してもらうか、別途郵送されるのがよろしいかと存じます。
北條先生
とてもわかりやすくご丁寧な回答をありがとうございました。
早速、お相手の方にお手紙を書かせていただきたいと思います。
示談書についてですが、こちらから自分で作成して失礼になる事は無いでしょうか。
その場合、息子は今、職場の別の寮に移り何も出来ない環境のため、私が作成して職場に郵送して本人に渡してもらう他ないかと思います。
やはり弁護士の先生にお願いした方が良いでしょうか…
いきなり弁護士をつけた、とお相手の心証が悪くなるのではと心配もあり…
お忙しい中、合わせての質問になってしまい大変申し訳ございませんが、どうぞよろしくお願いいたします。