滞納通知だらけの親族死亡で相続人に 手続きについて
独り身の親族が亡くなり、相続人となりました。
故人のアパートを整理しにいくと、スマホ代の滞納通知や生命保険の未払い通知、クレジットカード利用料が口座引き落としできないとのことでの督促状などが次々に見つかりました。
良い会社に勤めていた方ですが、お金に困っていたのかなという状況です。通帳類は全く見つかりませんでした。
状況から、退職金の額次第では相続放棄も考えようと思っています。
CICなどには情報開示手続きをしましたが、それ以外は何から手をつけて良いかわからない状態です。
①未払い通知がたくさん来ている状態ですが、銀行に死亡を連絡して口座を止めてもいいのでしょうか。
②その他の滞納通知が来ている全ての会社に、こちらから連絡して死亡を伝えなければいけませんか。
③CICやjiccなどの情報開示をすると、消費者金融以外に滞納しているものはほぼ記載されますか。その状態だけで相続手続きを進めて大丈夫でしょうか。
お悔やみ申し上げます。今後の対応のポイントは以下の通りです。
・銀行へはすぐに死亡連絡し、口座を凍結してください。
→意図せず故人の借金を支払い、単純承認したとして、事後に相続放棄できなくなる事態を防ぐためです。
・相続放棄を検討中は、債権者へむやみに支払いをしないでください。
債権者に連絡する際は「相続を調査中」と伝えるに留めましょう。
・CIC等の情報だけでは負債の全ては分かりません。
→税金や家賃等の滞納は記載されないため、郵便物や役所での調査も必要です。
なお、相続放棄の期限は相続原因(被相続人の死亡)を知ってから3ヶ月以内です。
まずは、プラスの財産(退職金等)として相当な額になりそうな退職金や生命保険などの調査を優先しましょう。また、負債のおおむねの全体像の調査を急ぎましょう。
財産調査も含めて、手間がかかるので、弁護士へご相談されることをおすすめいたします。
補足ですが、生命保険は積立金など払い戻しのあるものです。死亡時に支払われるものは原則相続財産にはなりません。