退職時した会社から鍵交換費用を請求されていますが、支払義務はありますか?
以前、勤めていた会社に即時退職の意思を伝えた際、社長から「事務所の鍵は最終出勤日に返却する必要がある。翌朝9時までに直接返却に来い」と指示を受けました。しかし、直接返却を求められた状況に身の危険を感じたこと、また後日「受け取っていない」などと主張されてトラブルになることを避けたかったため、郵送すると伝え、翌日に簡易書留で郵送しました。会社には鍵が確かに届いたことを、郵便追跡記録で把握しています。
後日、会社から「私が無断で事務所の鍵を持ち出し、意図的に返却を遅らせ、結果として会社の財産や他の従業員を危険に晒した」との理由で、鍵の交換費用を請求されました。
社長は「鍵の郵送は就業規則および服務規律違反である」と主張しています。しかし、就業規則を確認したところ、貸与物の返却方法については具体的な規定は記載されていません。
この場合、私は鍵の交換費用を弁償する義務があるのでしょうか。
鍵の返却方法について就業規則に具体的な定めがない以上、会社の指示に反して郵送で返却したしても、そのような行為が直ちに違法性を帯びるとは思われません。
確かに、社長の指示に従わなかった点は、形式的には業務命令違反となる余地がありますが、ご自身の身に危険を感じたという合理的な理由があり、かつ簡易書留という確実な方法で返却していることからすれば、持参の必要性は乏しく、社会通念上相当な対応と評価されるものと思われます。
このような事情を踏まえると、郵送での返却が違法性を帯びるとは思われません。
また、万が一、違法性があると評価されたとしても、会社側が鍵の交換費用を請求するためには、会社側において、具体的な損害の発生とその因果関係を立証する必要があります。
今回のケースでは、鍵は退職後速やかに返却され、会社も受領を確認済みである以上、交換の必要性や実害の発生は認めがたく、損害賠償義務が否定されるものと思われます。
結論としては、貴方に弁償の義務が生じる可能性は極めて低く、過度に心配する必要はないでしょう。
ご丁寧に回答していただきありがとうございます。