家族全員同居時の婚姻費用分担に大学生は含まれるか?

同居の夫が生活費を払わなくなったため、同居のまま婚姻費用の分担請求を申し立てました。
調停が不成立となり審判へ移行。審判にて夫が提出した主張書面に夫が計算した婚姻費用が記載されていたのですが、その婚姻費用には、大学2年生(20歳)の子の分が含まれていませんでした。
その理由として「夫と私が子供2人と同居していることから子供1人を看護しているとものとする」と書かれていたのですが、家族4人で同居している場合、婚姻費用は子供2人分ではなく、子供1人分になるのでしょうか?
大学2年生(20歳)はアルバイトをしておりますが、平均して月収3~4万程度であり、成人しているものの未成熟子に該当すると思われます。

家族構成:夫・私・大学2年生(20歳)・高校2年生(16歳)の4人

家計の支払いは下記の通り。
夫:住居費、光熱費、税金、携帯代
私:食費、日用品、被服費、医療費、教育費(私立大学費用、公立高校費用、塾代)

>大学2年生(20歳)はアルバイトをしておりますが、平均して月収3~4万程度であり、成人しているものの未成熟子に該当すると思われます。

可能性のある主張だと思います。

ネクスパート法律事務所の弁護士の北條です。
結論から申し上げますと、ご主人の「子ども1人分で計算する」という主張は法的に一般的な考え方とは異なります。
婚姻費用は、夫婦がお互いの収入に応じて、家族全体の生活費を公平に分担するという考え方に基づいています。
ご家庭には扶養が必要なお子さんが2人いるのですから、原則として「子供2人分の生活費を考慮して」計算されるべきです。

20歳のお子さんについては、成人年齢に達していても、大学に在学し、アルバイト収入だけでは経済的に自立していない状況であれば実務上扶養の対象となるのが通常です。
ご主人の「子供1人を看護しているものとする」という主張は、法的な根拠が明確ではありません。
おそらく「夫婦がそれぞれ子供1人ずつの面倒を見ていることにする」といった独自の解釈かもしれませんが、婚姻費用の算定実務ではそのような考え方は取りません。

裁判所の審判では、夫婦双方の収入を基に、標準的な計算方法である「算定表」を用いて婚姻費用を算出することが多いです。
この算定表は、お子さんの年齢と人数に応じて作られており、ご家庭の場合は「15歳以上の子供が2人いる」という前提で計算されることになります。

審判では、ご主人の主張に対して、きちんと反論することが重要です。
具体的には、次のような点を主張書面で明らかにするのがよいでしょう。
・大学2年生のお子さんが、経済的に自立しておらず「未成熟子」であること。
・そのため、婚姻費用は高校生と大学生の「子ども2人」を対象に計算すべきであること。
・質問者様が実際に食費や日用品、特にお子さん2人分の高額な教育費を負担している事実。

ご主人が住居費や光熱費を支払っている事実は、婚姻費用の金額を算定する際に考慮されますが、それによって大学生のお子さんの扶養義務がなくなるわけではありません。審判では、ご自身の状況を正確に伝えることが大切です。

同居中の婚姻費用の計算はかなり複雑です。
父母が子を一人ずつ養育しているということにするというのは、簡易な計算方法としてはありかもしれません。
しかし、こちらが反対すれば、裁判所がその計算方法をそのまま採用することはないと思います。

また、本件の事情を前提にすると、大学2年生のお子様がアルバイトをしているからと言って、未成熟子でなくなることもないと思います。

ご参考になれば幸いです。
計算はかなり複雑になるので、お近くの弁護士に相談されることをお勧めします。

北条先生
ご回答頂きありがとうございます!
夫の主張に違和感があり、どのように解釈したら良いのか困惑しておりました。先生が、夫の主張は法的な根拠が明確でなく、独自な解釈であると言って下さり、私の違和感が間違っていなかったんだと安堵しております。
夫には、大学生の子供についても扶養義務があり子供2人を対象に婚姻費用を計算するべきであること、また、私が子供2人の生活費や教育費を負担していることを主張書面で反論したいと思います。

もう1点、質問したいことがあります。
夫の主張書面には、婚姻費用には関係ないことも記載されており、私に対する要望として、
・夫が使いたいタイミングで車を使わせてほしい
・私が購入した食料品を自由に食べることを許可してほしい
・換気の為、自由に襖を開けさせてほしい
と書かれています。
もともと、家事育児をしてこなかった上に生活費まで払わなくなり、夫に対して嫌悪感しかありません。私が購入した食料品を当然のように食べてるので、勝手に食べないでと言いましたし、車を使いたいタイミングが重なってケンカになった事もあります。
夫が主張書面に書いた要望に対して、反論する必要がありますでしょうか?
それとも、不知という意味合いで「回答を差し控える」と回答してもよいでしょうか?
できましたら、この件についてもご回答頂きたいです。
何卒よろしくお願い致します。

稗田先生
ご回答ありがとうございます!
簡易的な計算方法として認められる可能性もあるという事ですね。
夫には、大学生の子についても扶養義務があることを主張したいと思います。