個人間のお金の貸し借りについて

Question

2024年3月頃に当時付き合っていた彼氏に300万を貸しました
奨学金の返済が追いつかないとの理由でした
全て振込で行っており、振込履歴あり、奨学金のログインページもスクリーンショットで全てもらっています
彼はまだ社会人になったばかりで、給料も少なかった為、出世払いでいいよという理由で貸しましたが、2025年2月にお別れしました
その際に、私から彼に、もう会うつもりがないので、半額の150万でいいから返してくださいと伝え、私の口座を送りました
相手からは少しずつ返しますと返事が来ましたが、（ラインに残っている）いまだに1円も返ってきません
ボーナス等入ってるはずなんですが、、
ちなみに連絡は普通に取れますし、職場も実家もわかっているので、逃げることはしないと思いますが、借用書がなくても請求することはできますか？
できれば150万ではなく300万返して欲しいですが、150万でいいと言ってしまった手前、150万しか請求できませんか？

匿名A 弁護士 · Accepted Answer

借用書などの書面は証拠であって、書面がなければ貸金請求が認められないわけではありません。振込履歴や別れる際のラインのやり取り等が残っているなら、勝訴できると思います。
金額については、相手方から「150万円については免除された（150万円のみ支払義務がある）」と反論されてラインのやり取りを証拠で提出されると、300万円の請求が認められない可能性はあると思います。

鈴木 祥平 弁護士 · Answer

本件は、元交際相手に対して300万円を貸し付けたにもかかわらず、返済が一切なされていない事案であり、法的にも事実関係的にも明確に弁護士を入れて返金の交渉・訴訟を行うべき案件です。

借用書がない点を懸念されているようですが、振込履歴、奨学金関連のスクリーンショット、LINEのやり取り（「少しずつ返します」との返答）などがあれば、金銭の貸し付けと返済合意の存在を裏付ける証拠として十分に活用できます。

特に問題となるのは、「150万円でいい」と伝えた点です。これは法的には債務の一部免除（債権放棄）に該当するか否かが争点となります。ただし、相手がその後に実際に返済を開始していないことからすると、150万円で合意が成立したとはいえず、債務免除の効力が発生していない可能性が高いです。そのため、300万円全額の返還を求める法的主張は十分に可能であると考えられます。

また、相手と現在も連絡が取れており、勤務先や実家も把握されているとのことなので、仮に判決を取得した後でも、給与や預金に対する強制執行等の手続によって実効的な回収が図れる見込みがあります。

したがって、今後の対応としては、まず弁護士を通じて内容証明郵便で返金を正式に請求し、応じない場合には300万円の返還を求めて訴訟提起を検討すべきです。任意の返済を待ち続けるより、法的手段を通じてプレッシャーをかけることが現実的な回収に直結します。

今からでも遅くはありません。早期に弁護士へ相談し、証拠の整理と請求の準備に着手することを強くおすすめします。

鈴木 祥平 弁護士 · Answer

ご質問の「弁護士名義で内容証明郵便をどこに送れるか」については、彼の現住所でも実家でも送付可能です。通常、受領の確実性を重視し、双方に送ることもあります。相手が通知を受け取れば心理的なプレッシャーとなり、支払いに応じる可能性もありますが、現実には通知だけで任意の返済に至らないケースも少なくありません。

したがって、内容証明で返済請求を行っても支払いがなければ、速やかに訴訟を提起すべきです。訴訟を通じて、300万円の債権を判決または裁判上の和解により法的に確定させることが重要です。特に裁判上の和解が成立すれば、それは債務名義として扱われ、相手が支払わない場合は給与や預金への強制執行が可能となります。

また、過去に「150万円でいい」と伝えた点については、債務の一部放棄と評価される可能性があるものの、相手がこれに基づき履行行為をしていない以上、債務免除の効力が発生していないと主張することも十分可能です。よって300万円全額の請求も正当な法的選択肢となり得ます。

以上より、本件は交渉では不十分であり、弁護士を通じた法的措置によって債権の実現を図ることが現実的かつ最も確実な対応です。