土地建物の返却時における家屋解体責任と登記問題
徳島県にて、義父(甲)が生前ギャンブルで作った借金のカタに、所有していた土地建物を相手(乙)に渡した。
その後、賃料を支払って義父母二人で、現在までその土地建物で引き続き賃貸として生活してさせてもらっていたが、本年6月に義父が他界し、義母ひとりになったため、家財道具のみ引き取って、当該土地建物を現所有者に返却したい。乙は、
『土地の登記は乙ですが、家屋の登記については乙も知らず、甲も全く知りません。家屋が甲の名義であれば、引越しする際は解体責任はこちらにあるのではないか。
現在の家屋が倒壊し被害があった場合、両家に損害賠償等の責任があるのではないか。』
と主張しています。
円満に事を済ませたいのですが、ご相談に乗ってくださる先生いらっしゃいませんか?
ちなみに、私と妻は。東京都在住です。
家屋の所有者は、倒壊等によって他人に損害が生じた場合には損害賠償責任を問われる可能性があり、また、建物の解体義務を負う可能性も生じます。
本件では、土地の所有権は相手方に移転しているものの、家屋の登記状況は不明とのことですので、まずは土地の地番をもとに管轄の法務局で登記の有無を確認することをお勧めします。
仮に家屋が未登記であった場合でも、「借金のカタに土地建物を渡した」という経緯からすれば、土地と併せて家屋も相手方に譲渡された可能性が高いように思われます。
ただし、法的な所有関係を明らかにするためには、当時の合意書の有無を確認し、内容を精査する必要があります。
また、合意書が発見されない場合は、市役所の資産税課等に問い合わせ、固定資産税の納税通知書の名義、過去の納税履歴、課税名義の決定経緯等を確認するのが良いかと思います。これらの情報は、所有者判断の重要な手がかりとなります。
そのうえで、依然として家屋が義父名義であった可能性が残る場合には、義母が相続放棄をしない限り、義母が家屋の所有者となり、撤去義務や損害発生時の法的責任を負う可能性があります。
したがって、この場合には、義母は相手方との間で、家屋の処理について協議を行う必要があります。
協議が整わない場合は、簡易裁判所に民事調停を申し立て、第三者を挟んだ話し合いをすることが良いかもしれません。
なお、義母が相続放棄をする場合には、義父の死亡を知った日から3か月以内に家庭裁判所へ申述する必要があります。期間を過ぎると相続を承認したものと扱われますので、ご注意ください。
藤本先生
早速ご回答いただきありがとうございます。
参考にさせていただきます!
今後、進展あった際はまたご相談にのっていただければ幸いです。