警察対応に関する不当な処遇と、抗議書送付後の誠意ある回答がない件について
■経緯の概要
東京都内、〇✖駅構内にて若い警察官に職務質問を受けました。
小型催涙スプレーを腰にぶら下げていたことが理由で、任意同行としてパトカーで署に連行されました。
その後「住所確認」の名目で、署を出て私の自宅まで再びパトカーで移動。
自室には入らなかったものの、玄関ドアを開けた状態で、外から写真撮影をされ、郵便物(宛名部分)の撮影にも応じさせられました。(令状なしでの自宅捜索)
再度警察署に戻され、署内で「所持理由の説明」と「今後は所持しません」という趣旨の書面をその場で書かされ、サインと捺印を強いられました。
後日、軽犯罪法違反で書類送検された旨の説明を受けましたが、現在まで検察からの処分通知等はありません。
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■こちらの対応
警察署および警視庁広報課公聴係宛に抗議書を一般書留で送付( 5 月 27 日)。
回答期限( 6 月 14 日)を明記しましたが、すでに1か月近く経過しており、未だ誠意ある書面回答はありません。
一度電話で問い合わせたところ、「書面では回答しない」との一点張りでした。
■相談したいこと
催涙スプレー所持による一連の警察の対応(連行、自宅訪問(令状なし)、撮影、誓約書強要)は、任意捜査の範囲を逸脱していないか?
書類送付に対し、回答を行わないのは公的機関として適切な対応といえるのか?
弁護士名義で再送付する場合、費用相場や効果、確実な書面回答を得られる可能性は?
名誉回復や損害賠償請求に発展させる場合、訴訟の見通しや注意点は?
再出頭時、指紋採取や全身写真の撮影を求められたが断りました。この対応は適切だったか?
■補足情報
私は前科・違反歴はなく、運転免許証もゴールドです。
催涙スプレーは過去に警察に助けを求めた際、真剣に対応してもらえなかった体験を経て、「自分の身は自分で守らなければ」という意識から所持していたものです。
書面提出後、特に不誠実な扱いを受けている印象があり、個人の力では限界を感じています。
ネクスパート法律事務所の弁護士の北條です。
警察からの一連の対応に、大変なご不安とご不満を抱かれていることと思います。ご質問の点について、順を追ってご説明します。
1. 警察の対応について
任意捜査は、あくまで相手の同意のもとで行われるものです。
しかし、パトカーでの連行や自宅訪問、写真撮影、誓約書の作成強要などは、言葉の上では「任意」でも、断りにくい状況を作り出しており、事実上の強制と評価される可能性があります。
特に、裁判官の許可状(令状)なく自宅の様子を撮影することは、たとえ玄関先からであっても、あなたの同意が真に自由な意思に基づいたものでなければ、任意捜査の範囲を逸脱した違法な捜査と判断される可能性が高いです。
2. 抗議書への無回答について
警察が抗議書に対して書面で回答する法的な義務はありません。
しかし、国民からの申し出に対して真摯に対応しないのは、公的機関として不適切な対応といえるでしょう。
「書面では回答しない」という姿勢は、対話を拒否しているに等しく、問題があると考えられます。
3. 弁護士名義での再送付について
弁護士名義で改めて通知書を送付した場合、警察側も個人からの抗議より重く受け止め、何らかの回答をする可能性は高まります。
ただし、書面回答を「確実」に得られる保証はありません。費用は事務所によりますが、内容証明郵便の作成・送付で20~50万円程度になる可能性があります。
4. 損害賠償請求(国家賠償請求)について
警察の違法な捜査によって精神的な苦痛を受けたとして、国に対して慰謝料などを求める「国家賠償請求訴訟」を起こすことは可能です。しかし、訴訟で勝つためには、警察の行為が違法であったことを証拠に基づいて主張・立証する必要があり、簡単な手続きではありません。
認められる賠償額も、事案によりますが高額にはならないことが多いのが実情です。
5. 指紋採取等の拒否について
書類送検された場合でも、指紋採取や写真撮影は任意です。これらを拒否されたご自身の対応は、法的に何ら問題なく、適切でした。
今後の対応について具体的な方針を立てるためにも一度、抗議書や経緯をまとめたメモなどをお持ちの上で弁護士にご相談されることをお勧めします。