イラストの有償依頼でのトラブル

チームでクラウドファンディングを企画するにあたり、事務所に所属されている配信者の方のイラストを、イラストレーターの方に有償で依頼しました。
こちらから描いてほしい部位やポーズの候補をいくつか提示し、それを基に、イラストレーターの方から提案された構図で制作をお願いすることになりました。

「顔が小さくなる構図」とは事前に伺っていましたが、提出されたラフは、顔や依頼したかった部位が非常に小さく、さらに人体としても不自然で破綻していると感じました。
一方で、イラストレーターの方が独自の判断で追加した部位(魅力的だと判断された箇所)が最も大きく描かれており、希望とは大きく異なる印象でした。

とはいえ、「ラフは一案のみ」と伺っていたため、構図そのものを大きく変更せず、具体的な修正希望点(手の位置や角度など)を明示した上で返答しました。
ところが、それに対して「ラフの上から描き加えることは著作権侵害にあたる」「変更には追加料金が発生する」といったご連絡をいただきました。

非対面での取引であり、イラストというクリエイティブな成果物を扱う以上、齟齬が起きないよう、修正希望は視覚的に分かりやすい形で伝えたつもりでした。もちろん、提出されたラフを他の用途に使用するようなことは一切ありません。
その後、依頼の継続についてチーム内で協議していたところ、提出されたラフがイラストレーターの過去作品と非常に似ていることが判明しました。

このままでは円滑な取引が難しいと判断し、ラフ制作費をお支払いしたうえで、依頼自体をキャンセルしたい旨をお伝えしたところ、「本来は全額請求だが、今回は特別に半額で良い」との回答をいただきました。

しかし、私たちとしてはこれは一方的なキャンセルではなく、「希望と異なる内容であったうえ、過去作に類似したラフが提出された」という理由があるため、この「特別対応」という言い方に疑問を感じています。

その後さらにチーム内で協議していたところ、上記のご連絡から4日後に「本日中にご連絡がなければ特別対応(半額)は無効となり、キャンセル料は全額請求となる」との通知がありました。
私たちは全員平日に本業があり、ご返答にお時間をいただいていたのは事実ですが、あらかじめ返答期限が設けられていたわけではありません。
突然「本日中に返答がなければ全額請求」と言われたことに、強いプレッシャーや脅しのような印象を受けました。

ここでお伺いしたいのですが、仮にキャンセルポリシーに「依頼後のキャンセルは全額負担」と明記されていた場合、どのような事情があっても、依頼者は全額を支払わなければならないのでしょうか?
また、システム上、一度支払い済みの依頼料はこちらから一方的にキャンセル出来るものではありません。
むしろイラストレーターの方からの手続きで、話し合いや同意をしていないにも関わらず、このまま全額支払いが確定されてしまう可能性があります。
こちらに関してもキャンセルポリシーにキャンセルは全額負担とさえ記載があれば、話し合いはさせていただけないものなのでしょうか…?
万が一話し合いをさせていただけず、全額がキャンセル料として確定された場合、消費者センターへの相談や民事調停、少額訴訟等も視野に入れています。
そちらも踏まえてアドバイスをいただけますと幸いです。
よろしくお願いいたします。

「依頼後のキャンセルは全額負担」と明記されていたとしても、全額支払う必要はない可能性があります。
契約内容を確認しないと断言はできませんが、こちらの要望から外れた内容や新規ではない過去作の流用でのイラスト作成は債務不履行(契約不適合)にあたり得ますし、そもそもラフ画しか完成していないのであればそれについての報酬しか請求できない(イラスト完成を前提とした全額の請求はできない)とも考えられます。
弁護士に直接相談し、より詳細なアドバイスを受けられることをお勧めします。
なお、依頼のやり取りの中でラフ画に多少手を加えても、「検討の過程における利用」として著作権侵害には該当しないと考えられます。