暴行した先輩ではなく被害者の息子が退職する場合のご相談

22歳の息子が勤め先の会社で先輩からの暴言に悩んでおり、2週間ほど前に配置転換していただいたようですが
先日その先輩から暴行を受けました。
息子4年目、先輩6年目くらい。
証拠となる防犯カメラの動画は会社に確認してもらっているところです。
病院へ行くほどではなかったですが、息子はもう我慢の限界で退職することになりそうです。
被害者の息子が泣き寝入りになるのは親としても到底許せない思いであり、何か他にできることはありますでしょうか。
警察に被害届をだして、先輩と会社には慰謝料請求可能でしょうか。

具体的な事実関係が明らかでないため、一般的な回答となりますことをお含みおきください。

先輩に対しては、暴言や暴行がパワーハラスメントに該当する場合には、不法行為に基づく損害賠償請求として慰謝料を請求することが可能になるかと考えられます(暴言や暴行等の証拠が必要になりますので、同僚に証言してもらえるかなどを確認しておいたほうがよいかと思われます。)。
また、暴行の行為態様によっては警察に被害届を出すことで刑事事件として受理される場合もあるかもしれません。

会社に対しては、使用者責任や安全配慮義務違反に基づく慰謝料請求が考えられますが、認められるハードルが高い傾向にあります。
また、会社に対して、先輩からの暴言や暴行がされたことを理由に、懲戒処分をするように窓口に相談するという対応も挙げられます。

事実関係等が重要になりますので、弁護士にご相談いただくのがよいかと思われます。

〇〇株式会社
代表取締役 〇〇様

今回の退職願い出に伴い、御社に対し以下の通りご依頼申し上げます。
〇〇氏に関しましては、日ごろから私に対するアタリがきつく暴言等があり、5/21付けで配置転換して頂いた矢先に今回の暴行となりました。
私にも至らない点があったかとは思いますが、暴行をきっかけに被害を受けたこちら側が退職するという事実に対し、会社として〇〇氏にそれ相当の処分をしていただきたいというのが私としての希望であります。

証拠としての防犯カメラ映像も残っており、こちら側としましては〇〇氏個人への被害届とは別に、以下〇〇会社の社印就業規則に乗っ取って適正な処分を求めます。

(風紀・秩序に関する遵守事項)
第〇条 第2項 暴行、脅迫、傷害、監禁、賭博、窃盗、器物の破壊等の不法行為または、喧嘩、流言、落書その他職場の風紀秩序を乱し、あるいは他人の業務を妨害するような行為をしないこと
(パワーハラスメントの禁止)
第〇条 第2項 パワーハラスメントとは職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務上の必要かつ相当な範囲を超えて精神的・身体的苦痛を与える、または就業環境を害することをいう。
    第6項 パワーハラスメントについては本条、第 99 条 戒告、けん責、減給、出勤停止および降職・降格
および第 〇条 懲戒解雇または諭旨退職 のほか、詳細は職場におけるハラスメントの防止に関する規程により別に定める。

以上、よろしくお願いいたします。

この内容にて会社あてに書面を作成しましたが、加筆、修正等あれば教えていただけますでしょうか。

恐れ入りますが、個別具体的な事案に関する回答は、公開相談の場ではいたしかねますのでご了承ください。