土地売買契約書の金額変更要求に応じるべきか？
ハウスメーカーとの土地建物の契約に際し、土地売買契約書に記載されていた内容が間違っていたので契約書の差替えをさせて欲しいと言われました。
差し替え後の契約書の内容を確認したところ、土地の金額が500万円もアップしていたのですが、これは応じなければならないものなのでしょうか？
確かに、建物の工事請負契約書の金額と古い方の土地売買契約書の金額を足すと、販売図面に記載されている土地建物の合計金額より500万円少ないので、当初から計算を間違えて契約書に記載してしまったのであろう経緯は見て取れるのですが、、、
すでにこの金額で契約が済んでいるので、今さら変更するのは認められない、とゴネても良いものでしょうか？
それとも双方とも金額の間違いに気付いていなかったのであれば、ゴネても意味は無いでしょうか？
土地の売買契約は成立していますのでハウスメーカーは原則としてご相談者様の合意がない限りは金額の変更はできません。この場合は、ハウスメーカーとしては土地の価格という重要な点に錯誤（間違いがあった）として売買契約を取り消す（民法95条）ことが考えられます。ただ、ハウスメーカーという専門家が「建物の工事請負契約書の金額と古い方の土地売買契約書の金額を足すと、販売図面に記載されている土地建物の合計金額より500万円少ないので、当初から計算を間違えて契約書に記載」した点は重過失になりますので、ご相談者様が契約締結時に相手方の計算ミスを知っていた（悪意）でない限り取消は要件を満たさないかと思います。一度、価格変更の法的根拠をハウスメーカーに確認してみるのは如何でしょうか。また、拒否した場合、ハウスメーカーの対応としては錯誤取消が考えられますので紛争に巻き込まれるリスクを考慮して折半にするなど価格交渉をしてみては如何でしょうか。ご参考にしてください。
早速のご回答を頂き、誠にありがとうございます。
「紛争に巻き込まれる」とは裁判沙汰になる可能性がある、ということでしょうか？
また、仮に裁判になったとしても今回のケースでは勝てる可能性が高いと思っていて差し支えないでしょうか？(悪意の有無を証明するのは難しそうですが、、、)
現状で当方にアドバンテージがあるのかどうかがわからないので、折半での価格交渉をするにしても強気の姿勢で交渉してよいものかわからないです。。。
立て続けのご質問となり大変恐縮ですが、何卒ご教授のほど宜しくお願い致します。
紛争に巻き込まれる点は、訴訟（≒裁判沙汰）になる可能性があるとのことです。相手方としては錯誤取消を前提に債務不存在確認訴訟、ないし、錯誤取消を理由として売買契約の履行拒否するため、当方からの売買契約に基づく所有権移転登記手続きなどの訴訟の可能性です。
具体的かつ詳細な事実まで分かりませんので、価格の記載ミスが一般人を基準とした場合、契約締結時に当方が知っていてしかるべきであるか否かです。販売図面に記載されている土地建物の合計金額が事前に出ていますので、500万円もそれと差額がある場合は一般人ならば相手の誤記と分かると裁判所が認定する可能性も否定できません。したがって私は微妙な案件かと思いますので強気での交渉は私であればお勧めはしません。一度弁護士に契約書、販売図面などを見てもらうのが良いかと思います。ご参考にしてください。
承知致しました。
最寄りの弁護士事務所で相談してみます。
ご丁寧にありがとうございました。