機密保持契約下での業界内転職、訴訟リスクは?

先日現職に退職する旨を伝え、承認されました。
次の職場について聞かれ、同じ医療業界ではあるが他県で、且つ取り扱っている科が違うことを伝えましたが、同業はやめて欲しいと言われました。
(入社時に機密保持契約を結んでいます)

前職の機密を漏らすつもりはもちろんありませんし、自分としてはこれまでの経験を活かし、業界までは変えたくないと考えています。
次の職場から内定も出ているのですが、仮にこのまま職に就いたとして、訴えられ、負ける可能性はあるのでしょうか?

同業他社への転職を禁止する「競合避止義務条項」ではなく、単なる「機密保持条項」であれば、機密を漏らさない以上あまり気にされることはないと思います。
何ら損害もないのに訴えられることはありません。ご安心ください。

競業避止義務と秘密保持義務の問題と窺われ、ご記載の事実関係では断言いたしかねますが、一般的には競業避止義務違反となる可能性は高くなく、秘密情報を漏えいしない限りは秘密保持義務違反とはならないものと考えられます。

競業避止義務は憲法上の職業選択の自由との関係から、有効性は厳しく判断されており、使用者に雇用される従業員の地位や秘密情報に接する職位にあったかなどの要素から考慮されます。
また、転職により、従前の職場で得た会社の機密事項に関わらないノウハウを生かすことは違法とは判断されない傾向にあります。