相続放棄後に父のスクールを引き継ぐ方法はあるか?
弁護士からの回答タイムライン
- 匿名A弁護士「スクールを引き継ぐ」ということは,営業用資産(備品)や教室の賃貸借契約,さらには受講生との契約関係を全て承継することを意味します。相続放棄する以上は相続による承継(包括承継)はできませんので,事業譲渡を受ける必要がありますが,そのためには,後順位の相続人が(債務を引き継いだ上で)事業譲渡契約を締結するか,あるいは法定相続人全員に相続放棄してもらった上で相続財産清算人の選任を申し立て,清算人から事業譲渡を受ける(売却代金で債務の全部又は一部を返済する)という流れになります。相続財産清算人を申し立てなければならない場合,申立費用(予納金)は100万円程度になると予想され,さらに事業譲渡を受けるための購入費用がかかることになるでしょう。 ただ,親御さんが死亡された後の承継では,賃貸人や受講生との関係(そのまま営業を維持できるのか)の問題も生じるかもしれません。そのため,事業承継においては,お父さんが亡くなられる前に(詐害行為に該当しないように)事業を貴殿へ引き継いでお父さんに引退してもらう方がよいと思います。どのような対策が必要なのか,弁護士へ相談するなどして対策を練るべきでしょう。
この投稿は、2025年3月7日時点の情報です。
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