問い合わせフォームで起きた誹謗中傷への対応方法

私のウェブサイトに設置してある問い合わせフォームを通じて、何者かがAさんのメールアドレスを入力し、Aさん自身を中傷する内容の問い合わせを私に送信しました。フォームには自動返信機能があり、入力されたメールアドレスへその中傷文を含む返信メールが飛んでしまったため、Aさんは自分を中傷するメッセージを受け取ることになりました。

Aさんは送信者を特定しようとして、私に対してフォーム送信時のIPアドレスの開示を求めています。しかし、問い合わせフォームは1対1の通信で公然性がなく、刑法上の名誉毀損や侮辱罪が成立するかは疑問です。また、脅迫行為に当たるような文言も見受けられず、警察がすぐ動く案件ではない気がしています。さらに、プロバイダ責任制限法は不特定の者に向けられた情報発信を念頭に置いているので、おそらく今回には適用されないと思います。

民事の名誉感情侵害や人格権侵害として争える可能性はあるかもしれませんが、私がAさんに直接IPアドレスを教えてしまうことについては、個人情報保護の観点から問題が生じるのではないかと感じています。Aさんは何かと強く言ってきそうなので、開示を拒否するとしつこく言われそうな懸念もありますが、そもそも私が任意で開示してもいいのかも分かりません。

今後の対応について意見を伺いたいです。

貴殿が保有し開示すべき情報がIPアドレスやタイムスタンプだけであれば,特定個人を識別できないため個人情報保護法の問題は生じないと思います。通信の秘密保障の観点からは,その内容が誹謗中傷であれば回答しても結果的に免責されるように思われます。ただ,任意の開示請求に対して応じる義務はなく,発信者情報開示請求も認められない(対象外)と思います。
なお,仮に貴殿がIPアドレスとタイムスタンプをAさんへ開示したとしても,AさんがそのIPアドレスを用いて発信者を特定することは難しい可能性が高いと思われます。当該IPアドレスが割り当てられたプロバイダに対する発信者情報開示請求の要件を満たしませんし,公然性がないため名誉毀損罪や侮辱罪の適用も難しい(警察に捜査してもらえない)と思われるからです。