不倫相手女性から想定される訴訟告知内容について
不倫により離婚をしました。現在、元妻から相手女性に対し慰謝料請求の裁判をしており、まだ和解や結審はしていない状況です。
先日、相手女性から私に対し訴訟告知をする旨、連絡があった模様です。(元妻を通じて私の連絡先を教えて欲しかったようで、元妻より連絡がありました)
元妻の裁判も終わっていない状況で、相手女性から私に対する訴訟告知というのは、どのような内容が想定されますでしょうか?
おそらく、元妻から不貞相手に対する慰謝料請求訴訟が裁判所に係属中のため、不貞相手からあなたに対し、民事訴訟法第53条の訴訟告知をすることにより、元妻と不貞相手の間の慰謝料請求についての裁判の効力をあなたに及ぼすことを狙いとして、訴訟告知をしようとしているものと思われます。
この訴訟告知がなされると、あなたが元妻と不貞相手の間の慰謝料請求訴訟に参加しなかったとしても、この両者間の裁判の効力はあなたに及ぶことになります。
不貞行為に基づく損害賠償責任(慰謝料支払義務)は、不貞行為に及んだ二人による共同不法行為として、元妻に対する連帯責任となるため、不貞行為の相手としては、元妻に対して慰謝料の支払責任を果たした後に、あなたに対して求償権を行使してくることが考えられます(例として、不貞相手が判決に従って元妻に200万円の慰謝料を支払った後、不貞相手はあなたに対して、あなたか責任を負うべき100万円について求償してくることが考えられます)。
不貞行為の相手方があなたに対して訴訟告知するのは、不貞行為の相手方としてあなたに対する求償権を確保しておくために、不貞行為の相手と元妻との間の裁判の効力をあなたに及ぼしておくための方法ということになります。
【参考】民事訴訟法
(訴訟告知)
第五十三条 当事者は、訴訟の係属中、参加することができる第三者にその訴訟の告知をすることができる。
2 訴訟告知を受けた者は、更に訴訟告知をすることができる。
3 訴訟告知は、その理由及び訴訟の程度を記載した書面を裁判所に提出してしなければならない。
4 訴訟告知を受けた者が参加しなかった場合においても、第四十六条の規定の適用については、参加することができた時に参加したものとみなす。
(補助参加人に対する裁判の効力)
第四十六条 補助参加に係る訴訟の裁判は、次に掲げる場合を除き、補助参加人に対してもその効力を有する。
一 前条第一項ただし書の規定により補助参加人が訴訟行為をすることができなかったとき。
二 前条第二項の規定により補助参加人の訴訟行為が効力を有しなかったとき。
三 被参加人が補助参加人の訴訟行為を妨げたとき。
四 被参加人が補助参加人のすることができない訴訟行為を故意又は過失によってしなかったとき。
>元妻の裁判も終わっていない状況で、相手女性から私に対する訴訟告知というのは、どのような内容が想定されますでしょうか?
相手女性が訴訟告知(相談者さんに訴訟や、状況を知らせる)しようとする理由としては、
①相談者さんも訴訟に参加してもらって、一緒に反論する、損害賠償を分担して支払うなどを期待している
②相談者さんが参加しなかった場合に、後日求償権を行使するための下準備
が考えられます。
今後どうするかについては、ケースによりますので、訴訟告知が届いたら、(依頼しない場合でも)
書類を持って一度近所の弁護士に相談に行ってみることをお勧めします。
ご回答ありがとうございます。
ちなみにこのような先手を打つ形での訴訟告知は、相手方も訴訟費用が生じるかと思われますが、通常取りうる手段なのでしょうか?(現実的にメリットはあるのでしょうか?)
訴訟せずとも求償権を行使することや、元妻の裁判結果を受けてからの訴訟などは一般的にしないものなのでしょうか?
>訴訟せずとも求償権を行使することや、元妻の裁判結果を受けてからの訴訟などは一般的にしないものなのでしょうか?
そういう場合もなくはないです。
特に弁護士からアドバイスを受けていない場合など。
メリットですが、不倫相手としては、2回も裁判する(元妻と相談者さん)のは面倒なので、訴訟告知により相談者さんが参加してくれるなら、手間が省けてありがたいことになります。
他方、訴訟費用といっても裁判所に納める切手代くらいですごくコストがかかるものではないので、
せっかく訴訟告知という制度があるのだから使っているのだと思われます。
あと、
「元妻を通じて私の連絡先を教えて欲しかった」とお書きいただいていますので、
はじめ相手方は相談者さんの連絡先すら知らなかったようですね。
今後の求償権行使に向けて早期に相談者さんの連絡先の確認を行うという意味でもメリットがありそうです。
(裁判終わってから元妻が協力してくれるかどうかわからないので)
ありがとうございました。大変参考になりました。