業務委託未払い訴訟での反訴と慰謝料請求の可否は?

業務委託の未払い報酬請求の訴訟提起をしています。別で仮差押えも決定されました。
費用倒れになってしまうので本人訴訟です。

被告が反訴を予定しているとの事ですが、反訴されるような内容に心当たりはなく、不当訴訟ではないかと推測しています。
分離して審理してもらう事、さらに不当な訴訟に対してこちらから慰謝料を請求する反訴は可能でしょうか?

相手の反訴(不当訴訟)に対して反訴(慰謝料請求)は可能かどうか。

>相手の反訴(不当訴訟)に対して反訴(慰謝料請求)は可能かどうか。

相手の反訴において、その請求が認められなかったとしてもその全てが不当訴訟になるわけではありません。
そのため、(反訴に対する反訴というのはありませんが)慰謝料請求をすること自体が、逆に不当訴訟の対象となることもありえるため、慎重に対応すべきでしょう。

ありがとうございます。
まだ反訴の内容を知らされていないため、このような質問になってしまいました。
手続き上では相手の反訴内容に対しては答弁しかできないと言う事ですね。

>手続き上では相手の反訴内容に対しては答弁しかできないと言う事ですね。

はい。そうです。
仮に行うとしたら、請求の追加となりますが、未払い報酬の請求とは、請求の基礎の同一性あるとはいいがたいので、難しいと思います。
別訴を起こして、事実上同一期日で並行審理をするということになるのでしょう。

できるとするなら別訴なのですね。
こちらが予想している反訴の内容は、被告を公益通報した事による損害の件かと。
反訴状が確認できましたらまたこちらで質問させていただくか、弁護士に依頼しようと思います。
ありがとうございます。

【回答】最高裁において、次のような判示をしたものがあります。

「民事訴訟を提起した者が敗訴の確定判決を受けた場合において、右訴えの提起が相手方に対する違法な行為といえるのは、当該訴訟において提訴者の主張した権利又は法律関係(以下「権利等」という。)が事実的、法律的根拠を欠くものであるうえ、提訴者が、そのことを知りながら又は通常人であれば容易にそのことを知りえたといえるのにあえて訴えを提起したなど、訴えの提起が裁判制度の趣旨目的に照らして著しく相当性を欠くと認められるときに限られるものと解するのが相当である。けだし、訴えを提起する際に、提訴者において、自己の主張しようとする権利等の事実的、法律的根拠につき、高度の調査、検討が要請されるものと解するならば、裁判制度の自由な利用が著しく阻害される結果となり妥当でないからである。」

この事件では,最高裁は,不当提訴(訴訟を提起することが違法であると評価される場合)が成立する場合を「裁判制度の趣旨目的に照らして著しく相当性を欠くと認められるときに限られる」としており,かなり限定的に捉えていると言えます。

上記の判例は,要件として「敗訴判決の存在」を前提としています。そのため,この判例の射程(この判例の適用範囲内の事案)は必ずしも広いわけではありません。

本判決の調査官を担当した瀬戸正義調査官は,次のように述べています。「本件の事案は前訴についてY敗訴の確定判決の存在する場合であるので,本判決は「民事訴訟を提起した者が敗訴の確定判決を受けた場合」について,提訴が不法行為となる場合がいかなる場合であるかを判断している。したがって,提訴者が前訴において勝訴判決を受けた場合における不法行為の成否の問題は除外されている。」とのことです。

上記の要素を満たす場合には、不当な訴訟に対してこちらから慰謝料請求をすることができると思います。上記のように、不当訴訟については「敗訴判決の存在」を前提にしておりますが、反訴判決と同時に慰謝料請求を認めることは否定されるわけでは無いと思いますので、上記の判例の要件を満たすのであれば、慰謝料請求も可能であると思います。

ありがとうございます。
不当訴訟と認められるためにはハードルが高いのですね。
反訴内容は、私が公益通報したことによる損害賠償だと予想はしてはいるのですが。
相手は年内に破産をする可能性があるので、時間がかかってしまっては意味がないような気もしました。