離婚後に不倫相手との接触禁止を誓約する必要はあるのか?
過去に不倫をして、配偶者にバレました。
現在は離婚協議中です。
離婚するにあたって、配偶者が不倫相手との接触禁止の誓約書を書かせようとしてきます。
これから他人になるのに、接触禁止を誓約する必要があるのでしょうか。
詳細不明ではあるのですが、離婚後は貴方と(元)不貞相手が接触すること自体は違法ではなくなると考えられますので、離婚協議書において接触禁止条項を設けるのは適当ではないと思われます。
配偶者としては、不倫を起こした相談者さんを許せない、離婚してもなおコントロールしたい、相談者さんだけが幸せになるのは認められない、罰を受けさせたい、自分は悪くないのになぜ離婚しなければならないのか納得がいかない、などさまざまな思いからそのような条項を求めているものと思われます。法的にみても、離婚する以上は相手方が誰と交際しようと自由であり、他方の人生に関係はありませんので、必要性はないのはないと言えます。
ただ、現時点で配偶者の方がそのような感情を強くお待ちであることは事実でしょうから、それを踏まえて対応する(無用だが約束する。ただし合意した以上は効果が生じます。)、負の感情が緩むまで粘り強く折衝する、ご本人では難しくとも弁護士を立てて理性的な話として削除を求める、というような対応をしていくことになろうかと思います。正論のように、そんな条項は必要ない、と強く出ると、反発は生むことが多いかと思います。
いくら時間をかけても、他責的、責任追及的な思考の強い方ですとなかなか了解いただけないかもしれません。そこにこだわられると、最終的には調停や訴訟へと進めざるを得ない可能性もあります。