マッチングアプリで「奢ります」と表示しておき、実際に割り勘の請求をしたら、何か法的に問題はあるか?
マッチングアプリを利用している30代男です。
アプリでは自分のプロフィールに、初回デート費用を「奢ります」「割り勘」と選択して表示ができます。
「割り勘」だと全然マッチしないので、「奢ります」表示にしています。
でも実際デートしてみて、全然相性が合わなかったり、明らかに飯目的な女性が混じっている事もあり、奢るのが不快な事がありました。
初回デート費用を「奢ります」に設定・表示しているので、相手の女性は奢られる気満々で来ます。
過去に、どうしても奢りたくないような女性がいた為、お会計の時に「やっぱり割り勘にしましょう」と僕が提案したら、相手女性は大激怒し、大変な事になり、仕方なく僕が全額支払ってその場を収めました。
相手の女性は「奢りますって書いてあるのに、やっぱり割り勘でだなんて、詐欺だ!」「ここまでの交通費、過ごした時間を返せ!詐欺師!」とか騒いでいたので、怖くなって全額払いました。
今後の事なのですが「初回デートは奢ります」と表示しておいて、実際に割り勘を請求した場合、相手の女性から何か訴えられたり、法的に問題はあったりするのでしょうか?
法的に問題がなければ、今後も「奢ります」表示にしておいて、当日の相手の女性の態度や雰囲気で、実際に奢るか割り勘にするかを選ぼうと思います。
確かに、「奢ります」として、奢らなかったら、刑事上の詐欺というかは微妙ですが、騙したことにはなるので、不法行為に基づく損害賠償請求は可能でしょう。そのような少額で訴えられる可能性は高くはありませんが、少なくとも同じクレームが重なれば、あなたのアプリ登録を運営側の判断で抹消される可能性はあると思われます。「どうしても奢りたくない」というのが容姿以外であることを前提とすれば、確かにこのようなマッチングアプリにおいて、交際以外の目的で利用している相手方も多いという話も有名であり、あなたが詐欺の被害者になる事案もあるでしょう。奢られる方も、中には「相手に興味はないが奢られるため(食費を浮かせる)に来る」という人もいると思います。ただそれも、少なくとも配偶者がいるにもかかわらずであれば、奢られた時点で詐欺になる可能性もありますが、独り身であれば、奢られに来たとしてもあなたを騙したことにはなりません。食事をするなかでお互いを知る「食事デート」という本来の目的は達成でき、その場で意気投合やデート継続の可能性はあるからです。ただ老婆心ながら思うのですが、確かに将来も踏まえたできれば自分が分不相応なくらい素敵な相手と出会いたいと思っている人の「割り勘」表記は、見る人にその人の経済事情を不安視させるのでおすすめしません。結婚を前提とした真剣に交際相手を探している相手は「割り勘」希望者にデート申込しない可能性が高いと思われるからです。容姿や学歴、勤務先など自信がある人は「割り勘」でも申込みがあるでしょう。ただそうでないからといって、「奢ります」と表記しているのに、来た人がどうしても奢りたくない相手だからと、初対面の相手方に「割り勘にしましょう」というのは、逆の立場になればその意味がわかると思います。誰が申し込みをしても「奢ります」と表記する以上、いわばどんな相手でもその約束を守るのが、人としての誠実性であり、その人のプライドだと思います。なので人によってや相手に合わせて誠実性を変えるのは、真剣に人柄を見に来た異性をがっかりさせるもので、評価を下げるものですから、将来の素敵なパートナーとの出会う可能性を減らすように感じます。プライドをもって頑張ってください。結婚して子供もいる初老の弁護士からの応援です。