離婚時の車の財産分与、私有財産として主張できるか？

Question

不貞された旦那相手に離婚を考え中ですが、籍を入れてから購入した車を夫婦共有財産として財産分与するかどうか議論中です。
私としてはしなくても良いのではと思っているのですが、旦那からは折半する必要があると押され気味に言われています。
入籍してから旦那の名義でローンで車を買いましたが、その車で2ヶ月後、旦那の不貞が発覚し、その後すぐ私は別居しました。車は現在も旦那が主に使用しています。これからも車は旦那が使用すると思います。
今までも、席を入れた後も、今も尚、年金や健康保険、税金諸々は自分で支払っていますし、特に2人で通帳を一緒にしたりだとかもした事ないですし、貯蓄しているものもありません。というか2人の共有財産的なものは車以外の物は何もないと思います。一応2人の物と言えば結婚して彼名義でローン購入でした車、ぐらいの感覚です。　
という事で、車は分与対象にならない為、協議離婚書に、「甲と乙は、現在各自の名義となっている財産及び各自が所持している財産をそのまま取得することで財産分与を完了させることに合意し、互いに財産分与
請求をしない。」と記載しても問題ないという事でしょうか？

加藤 善大 弁護士 · Answer

ご質問ありがとうございます。

離婚協議書に、ご記載のような条項を記載することは問題ありませんが、
離婚協議書は、ご夫婦お二人がその内容に納得したうえで署名捺印します。
旦那さんが納得しなければ署名捺印はしないでしょうから、作成が困難にはなります。

ご記載のとおり、財産分与の対象になる財産が自動車だけである場合は、
自動車を財産分与の対象にしないことにより経済的に損失があるのは、ご質問者様である可能性があります。
自動車ローンの残額にもよりますが、旦那さんが自動車を使用しているため、自動車ローンを引いた自動車の価値の半額を、ご質問者様が払ってもらえる可能性があるからです。
ですので、旦那さんが、自動車を財産分与の対象にしたいと考えている理由はご記載の内容だけからはわからないのですが、
もしかしたら、その他の財産を含め、旦那さんには何か別の考えがあるのかもしれません。

可能であれば、ご依頼になるかは別として、お近くの弁護士に直接相談して、今後の進め方を含め、アドバイス等を求めることをお勧めします。
ご参考にしていただければ幸いです。