婚約破棄の慰謝料請求について
初めてご相談させていただきます。
今年の3月に婚約したお相手がいました。
お互いに子持ちのシングルの家庭で実家に住んでおり、4月と5月でそれぞれの実家に挨拶に行きました。
しかし、その後8月に私の息子の親になる自信がなくなったとのことで、婚約破棄となりました。
このような場合でも精神的苦痛に対する慰謝料は請求可能でしょうか。
お相手とは、連絡手段としてLINEの交換しかしておらず、住所等も記憶しておりません。
また顔を合わせる必要性がでるのなら、慰謝料の請求もやめておこうとも思っております。
ただ、何も行動にしないまま諦めることが、自分の気持ちの中で納得がいかないところがありましたので、こちらで相談させていただきました。
専門的な立場からのご回答をよろしくお願いいたします。
このような場合でも精神的苦痛に対する慰謝料は請求可能でしょうか。
→婚約が成立していた場合、正当な理由なく婚約を破棄することは不法行為として慰謝料請求可能です。
親になる自身がなくなったというのは正当な理由には当たりませんので、その意味では請求可能と思われます。
もっとも、実際の請求方法については、LINE上でも請求可能ですが、LINEのブロックやLINE上での話し合いがまとまらない場合でも請求したい場合は裁判も視野に入れる必要があります。その場合相手の住所の特定も必要になりますので、裁判も視野に入れるのであれば住所の特定について事前に法律事務所で相談された方がいいでしょう。
婚約が成立していたと評価できる場合、慰謝料請求できる可能性がありますが、双方子連れの再婚を前提とする婚約という特殊事情があることからすると、再婚相手の連れ子との相性等の問題も生じ得るので、【私の息子の親になる自信がなくなった】という事情の具体的背景次第では、婚約破棄の正当理由ありと評価される可能性もあるように思われます。