名誉毀損の「公然」とはどの程度か具体例を教えてください
名誉毀損の“公然と”って具体的にどのレベルですか？
夫が独身のふりをして同僚女性と交際しており、一緒に地方出張していました。
夫の恩師や元上司（私は面識ない）に手紙で相談したら、名誉毀損ですか？
そうですね。
裁判例によるのですが、友人数人でも公然と認められた事例はあります。
あと、伝播可能性と言って、少ない人数でも話が人づてで広がりそうな場合も公然性は認められます。
不貞は慰謝料請求など正規の手続きで、追及していくのがよいでしょう。
「公然」とは不特定又は多数人をいい、多数とは10名程度が目安になると言われています。親しい関係にある間柄の人へ相談するようなケースでは（伝播可能性が低いため）特定少数という評価となり名誉毀損に該当しない場合が多いと思われますが、「夫の恩師や元上司（私は面識ない）に手紙で相談」というのは、その裏には殊更に情報を拡散する意図が推認される（伝播可能性が認められる）おそれがある場合も出てくると思います。
夫の恩師や元上司にも独身のふりをして、不貞相手を会わせたりしているようなのです。
仮にそれらの人に「独身のふりをして」いるという事実があるとしても、それらの人へわざわざ伝える必要があるのか、という問題を考えなければならないでしょう。不用意な行動はあなたにとって有利な状況を生まないこともあるので、少なくとも情報が乏しい公開の場で、あなたの背中を押すのは無理です。
夫は同業者で、夫の上司や恩師、同僚は私の知り合いの知り合いくらいの関係です。
私の周囲は私が既婚で夫がどこの誰か知っています。夫に交際相手がいるのが知られたら、私も困るのです。
ひとまず夫の周囲に相談するのは止めます。