共同経営からの円満な撤退と出資金返金についての相談
お世話になっております。
私は、友人と共同で株式会社A(以下、A社と称します)を設立し
50:50で株式を保有する共同代表として事業を開始しました。
資本金100万円は両者が半額ずつ(各50万円)出資し、私はエンジニアとしてプログラムの作成、ホームページ、営業資料の作成を担当してきました。一方、友人は営業を担当することで役割分担しておりました。
しかし、設立直後に以下の問題が生じ、A社から退く決断をせざるを得なくなりました。
・A社専念の強要
当初は私が他の会社で会社員として働きながらA社のプログラム開発を進めていくことにしていたものの、友人が私に対してA社への専念を強く求めるようになりました。
・資本金の使途や営業手法の齟齬
資本金の使途や営業手法について意見の相違があり、具体的には、お客様の要件をしっかりヒアリングしないまま案件を進める営業手法に問題がありました。このため、プログラム作成時に多くの問題が生じ、営業方法の改善を提案しましたが、友人には聞き入れてもらえませんでした。
・私自身の持ち出し負担
設立準備において、私がサーバー費用やホームページ作成費用、PC費用などを負担しており、これに対しても公平な取り扱いがなされていないと感じています。
【私の要求】
・出資金50万円の全額返金
・上記を条件に、私の株式50%を友人に譲渡する
・A社のパッケージシステムの未完成部分については無償で2カ月までは作業する
【友人の要求】
友人は、私が短期間で退社するのは無責任であるとし、以下の条件を提示してきています。
・出資金はすでに使い切っているため、返金は現在残っている額の半額のみ
・残りのプログラム作成と1件のカスタマイズシステムを無償で完成させること
・エンジニアを雇うまでの期間、プログラム作成の継続および引き継ぎマニュアルの作成
・私としては、できる限り円満な形での合意を望んでおりますが、友人からの条件は非常に厳しく、特に「出資金の半額返金」および「無償でのプログラム作成継続」に関しては応じることが困難です。
つきましては、以下の点についてご助言をいただければ幸いです。
友人と円満に交渉を進めるための条件案
上記に加え、私が主張できる権利や立場について
お忙しいところ恐れ入りますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
一般論ですが、株式の譲渡価格を算出するに当たっては、株式の評価額の算出が必要となるのではないでしょうか。
出資金額と株式の評価額は異なりますので、相手が拒否している以上、出資金額を当然にベースに交渉することはできないように思います。
また、おそらく取締役になっていると思います。会社との関係は、委任契約となりますが、
会社に不利な時期に委任契約を解除すれば、損害賠償義務が生じ得る可能性はあります。
本件相談は、けっこうシビアな争いになる可能性がありますので、お近くの企業法務の取扱いのある法律事務所に個別に相談に行かれることをお勧め致します。
西谷様
迅速に丁寧なご回答いただきありがとうございます。
株式の譲渡価格ベースに企業価値の算出、確かにそうですね。
また、委任契約解除についても自分が考えていたものと法律上の解釈が異なったため大変参考になりました。
上記参考に相談します、ご回答いただきありがとうございました!