養育費減額の開始日についての相談とその根拠について
養育費減額調停を申し立てられました。養育費の減額が決まった場合、それは決まった日の月からにというのはできないでしょうか？
申立人は転職による収入減少が理由ですが、前職の退職金などもあると思うので、生活に困っているようなことはないと思います。
調停が不成立となり審判へ移行した場合、減額事由が認められる場合は調停を申し立てた月から（申立て後に減額事由が生じたと認定された場合はその月から）減額という判断になる可能性が高いと思います。
そのため、本件で養育費減額の事情変更が認められる公算が高いのであれば、減額を受け入れる代わりに減額時期を調停成立月からとする（巻き戻さない）、あるいは調停申立て月からの減額を相手が強く主張する場合でも減額幅や差額返還の額を有利な方向で調整するよう話し合う、といった戦略で臨むことが多いです。
一般的には調停を申し立てられた時点まで遡って養育費の減額となります。もっとも調停に関しては，あくまで話し合いですので，合意の条件として減額の開始月を遅らせる代わりに，相手にとって利益の出る条件を提示し合意できるよう交渉していくことも考えられるでしょう。