自己破産申請中の友人への貸付

Question

友人が金に困ってるため貸付を検討しています。
詳しく聞くとその友人は借金があり自己破産申請中とのことです。
調べてみると自己破産申請中に借入をすると友人の自己破産が認められなくなるとのことです。

自己破産申請中の人は管財人？や弁護士などと手続きをしていると思います。
友人が申告をしない限り貸し借りはわからないので友人の自己申告にかかっていると思います。

現時点で99%貸すつもりはないです。
しかし万が一貸した場合のことで1点きになります。
友人が自己破産申請中であることを知りながら私が金を貸した場合は私に法的義務などは生じますか？
自己破産申請中であることを知りながら金を貸すのは管財人？や弁護士を騙すことになるような気がしており確認したいです。

川添 圭 弁護士 · Accepted Answer

その友人が破産手続開始決定を受ける前にあなたが友人に金銭を貸し付けた場合、破産手続においては、たとえ債権者一覧表に掲載されていない場合でも、あなたの貸付金も免責の対象になります（破産法253条1項6号括弧書き）。つまり、あなたは友人から法的に返済を受けることができず、実質的には贈与ということになります。
そして、あなたの貸付金を裁判所や破産管財人へ告げていない場合、裁判所への虚偽報告になりますので、その友人は免責を受けられない可能性はあります（破産法252条1項8号）。ただ、免責不許可になれば他の債権者からの督促や強制執行なども多発することになるので、あなたの貸付金も回収できない可能性が高くなります。

破産手続開始決定後にあなたが友人へ金銭を貸し付けた場合は、破産手続とは関係がありませんので、返済を求めることは可能ですし、破産手続において問題となることもありません。ただ、破産手続開始決定時点で目ぼしい財産はありませんので、破産者に支払能力があるかどうかという問題はあるでしょう。