芸能事務所メンバーの苦情を元にした解雇と声明発表の可否について
芸能事務所の経営をしています。
業務委託契約書の内容に「その他不安事項が生じた場合は契約解除出来る」などという文を書いています。
Aに対して数名の所属メンバーから苦情やクレームが入っており、スクリーンショットや音声証拠などは無いのですが解雇する事は可能なのでしょうか？
また、解雇した際に事務所公式から契約違反として声明を出しても問題はありませんか？
ちなみにクレームの内容としてはライブ配信内で度が過ぎる下ネタ連呼、事務所や所属メンバーの悪口を言う、事務所を建てたら来て欲しい(引き抜きや斡旋も契約書内で禁止しています)との内容でした。
「その他不安事項が生じた場合は契約解除出来る」
このような規定の場合には、「その他」の手前で規定している解除事由と同じような内容ものの場合に解除できるという解釈になりますので、実際の契約書を持って、有償のリーガルチェックを受けた方がよいですね。
また、声明の内容についても弁護士のチャックを受けましょう。例えば、業務委託契約である以上は「解雇」という文言を使うことには重大なリスクがあります。
まず、契約書と契約時のやりとりについて一度個別にご相談をなさったほうがよいでしょう。
・「その他不安事項が生じた場合は契約解除出来る」
・「業務委託」、「解雇」
という表現からすると、基礎的な法的な部分について理解をなさっていないように思われますので。
証拠もなく契約解除となれば、相手方からは損害賠償請求されますし、
事務所としての評判も失墜する可能性があるでしょう。
苦情がでており、放置できないのであれば、契約関係の確認をしっかりしたうえで、
適切な手順を踏みながら対応していく必要があります。
契約書の確認を弁護士にしっかりとしてもらった方が良いでしょう。
その他不安事項が生じた場合は契約解除という文言もかなり抽象的で条件に該当しているかの判断が不明確です。他に例示している解除事項があるのであればそれらと照らし合わせて解釈をする必要があります。