売主/仲介不動産会社間で土地引き渡し状態(擁壁撤去)の認識相違の問題。不動産会社に過失はない?

不動産会社に過失があると認められるのであれば、弁護士名での内容証明の送付を考えております。
・ 不動産会社に過失があるか否か。
・ 私の見解がだとうであるかどうか。
ご教示いただけますと幸いです。

1. 状況説明
不動産仲介会社を通し古家付土地を売り出したところ、7月中旬にハウスメーカーから買取の申し出があり、7月末(買主希望)に契約を致しました。 買取取条件を伝えられた際、解体更地渡しとの認識はございましたが、西側、北側擁壁撤去との説明はなかった事から、私は家屋を解体撤去、更地にし、表道路の門と天然石がはめ込んである南側正面部分のみ撤去との認識でした。 契約書面の特約には、「敷地内土留めを解体撤去」と記載されていますが、土留めが擁壁を指すとの認識がありませんでした。 8月31日に8月30日、解体範囲の確認の際、西側・北側の擁壁を解体すると初めて知りました。 解体費用が大幅に増額する上に、不動産会社の対応は自らの非を認めないとの頑な姿勢であり、全ての非が私にあるような対応で困惑をしています。
私は物件から離れたところに在住しており、物件の近くの不動産会社であることから、7月末の売買契約は全て郵送で済ませております。 宅建協会にご相談したところ、売買契約書の読み合わせもされていないことから、明らかな業務違反とのご見解で、内容証明を不動産会社に送付することを勧められました。 

2. 仲介不動産会社主張
① そもそも更地渡しは、敷地内の全てを撤去となり、敷地内の西・北・および南の擁壁あるいは門は全て撤去する。
② 契約書面に特約に以下が記載されていることから、説明責任を果たしている。
③ 契約書面の電話での「読み合わせ」の提案をしたが、売主である私が断った。

3. 私(売主)の主張
① 更地渡しに明確な定義がないことから、「解体更地渡し」⇒全ての敷地内擁壁撤去 とはならない。
② 通りに面した南側の門と南面にはめ込まれた天然石および植栽を撤去し、西・北側の擁壁は残すとの認識であった。
③ 引き渡し状態の認識相違のトラブルが多発している(※)であれば、引き渡し状態の認識相違回避の調整をすべきであるのに、十分になされていなかった。
④ 売却に応じるか否かの確認時に引き渡し状態の詳細(擁壁全撤去)を伝えるべきである。
⑤ 契約書面に記載されたわずかな文字数の記載のみでは引き渡し状態の確認が不十分である。
⑥ そもそも、「読み合わせ」の提案はなく、契約書面作成前にご担当者が腰の手術をなさり休暇を取られていたことから、
読み合わせをしていただきたかったけれども、多忙のご様子から、それを伝えることの躊躇いがあった。
読み合わせの提案がなかった事は、買取に応じて以降の全メールを保存しており、買取に応じる~契約までの全メールを読み直したところヒットするメールはなく、この間に電話送受信歴もないことから、「読み合わせ」の提案がなかった事を証明する裏付けの詳細を送信しております。
⑦ 契約書面に記された「土留め」を理解することなく、署名をしたことの非は認める。
(※)はWEB記事を見つけ、宅建協会に事実確認済みです。)

4. 不動産会社に過失が認めらえる場合の弁護士名にて希望する配達証明の記載内容
① 不動産会社のご担当者は自らの非を認めるべきである。
② 北側擁壁は135㎝の高さのL字型鉄筋コンクリート製であり、視察をされた解体業者4社が、「普通は残す」「撤去は勧めない」とのご見解です。 リスクある工事であり、売主としてそのリスクを回避したい。
③ ②が困難な場合は、少なくとも西側、および北側の擁壁撤去にかかる費用は不動産会社も負担すべきであり、不動産会社に業務違反の過失があるのであれば、負担割合は、不動産会社2:売り主1 が妥当である。

以上となります。
よろしくお願いいたします。

・「宅建協会にご相談したところ、売買契約書の読み合わせもされていないことから、明らかな業務違反とのご見解」

どのようなお問い合わせのされ方をしたのでしょうか?業法違反にあたる事情はないように思われますが。売主であることを告げずにお話をされたのではないでしょうか?

ご記載の内容から不動産業者の過失責任を問うのは難しいと考えられますし、工事費用の3分の2を負担させるというのは無理筋でしょう(更地明け渡しである分売買代金が上がっているわけですし)。

ご回答いただきありがとうございます。
宅建協会の相談員の方は「読み合わせがないのは業務違反」と言われました。
調べたところ、「重要事項説明書」(35条書面)は説明義務があり、怠ると宅地建物取引業法違反となります。 とのWEB記事を見つけました。 これが正しいのであれば、契約前に読み合わせがなかった事から、業務違反になりませんか? 

記載したとおりに、事実をお伝えしてご相談いたしました。
私が売主であることもお伝えしています。

正しくありません。
業法上の説明義務は買主に対してのものです。

売主に対しては説明責任はなく、読み合わせの必要もないとの事でしょうか?

この件、宅建協会の司法書士による不動産関連の相談窓口で確認いたしました。
建物等の売買の場合は先生が言われたとおり、買主に対してのみ義務付けられているそうですが、土地の場合は、売主に対しても説明義務がとの回答でした。
ADRを進めていただいたので、こちらを利用したいと思います。
いろいろとご教示いただきありがとうございました。